大人気マンガ『DEATH NOTE』の実写版ドラマが7月からスタートするにあたり、キャスト予想に関する熱い論争がネット上で繰り広げられていたのは記憶に新しい。実はその熱い論争は、海の向こうでも繰り広げられている。
同作のハリウッド実写版に関するキャスト予想の掲示板は、数年前から盛り上がっていたのだ。さて、海外のファンが描く理想のキャストとは?

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 まず、正式なキャストが発表されていないハリウッド実写映画版。ネット上で夜神月役として名前が挙がっていたのがアントン・イェルチン。『ターミネーター4』(09)などで知られ、どこか儚げな表情を持つロシア出身の俳優だ。そしてもう一人がザック・エフロン。“適役”との声もある一方、ディズニーチャンネル出身でアイドルの印象が強い彼に対し「見た目は良いけど演技力不足」という厳しい声も見られる。

 一方、Lの配役予想については、『少年は残酷な弓を射る』(11)のエズラ・ミラーが一人勝ち。目にかかる長さの黒い前髪に細身の体格、中性的な印象が要因か。彼はエマ・ワトソンと共演した『ウォールフラワー』(12)ではゲイ役を演じた新進気鋭の若手俳優だ。また、予想外というか、王道というか、ジョニー・デップを挙げる声も多く見られた。そして「いやいや彼は歳が違い過ぎでしょ」という反応が続く場合がほとんどだった。また「Lは黒人がいいと思う」「日本人のクォーターの設定だから、アジアの血が入っていた方が」などの声も。


 一方、ミサミサこと弥海砂役にはブリー・ラーソンやエマ・ストーンの名が挙がり、また夜神総一郎に関してはゲイリー・オールドマンが圧倒的な支持を得ている。死神リュークの声役にはジャック・ニコルソンを挙げる人もいた。

 こうした夢のキャストを話すスレッドでは、議論がいつしか人種に関することになったり、ハリウッドでのリメイクに対する賛否になったりすることが多く見られるのも印象的だ。「オリジナルに忠実にアジア系の俳優に主役をはらせるべき」「アメリカで作るのだから白人をメインに考えるのは自然」「普遍的な話だから人種は関係ないはず」「ハリウッドで作れば作品の持つ繊細さが失われるのでは」「アメリカの錚々たる俳優が出演したとしても、それはもはや『デスノート』ではなくなってしまう」など、作品に期待するからこそ、懸念点も多く挙げられるようだ。 さて、日本の状況をおさらいすると、連続ドラマでは夜神月役に窪田正孝、L役に山崎賢人、弥海砂役に佐野ひなこ、また夜神総一郎は松重豊が務める。そしてドラマに先駆け4月に上演されたミュージカルでは、夜神月役をダブルキャストで劇団四季出身の柿澤勇人、またミュージカル界での受賞歴も多い浦井健治が務め、L役には小池徹平を迎えている。そして夜神総一郎は、映画でも同役の鹿賀丈史が務めた。

 一方、韓国でもこの6月からミュージカルが始まる。夜神月役を務めるのはミュージカル俳優ホン・グァンホ。それ以上に日本で注目を集めているのがL役を務めるJYJのジュンスだ。日本からも、おそらくジュンスのファンのためのデスノートツアーが設けられるなど、従来のデスノートファンとは異なる層を動かしているとも言える。

 日本では映画、ドラマ、ミュージカルの作品に応じ様々なキャストが組まれ、韓国でもユニークな動きがある『デスノート』。
スリラー映画『サプライズ』『ザ・ゲスト』のアダム・ウィンガード監督が手掛ける予定のハリウッド版キャストの続報が待たれる。
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