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まずは、どのような“ラスト後の続編”があるのかを見ていきたい。『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』(2010)の2年後に公開された『ライアーゲーム ‐再生‐』、2006年公開の『X‐MEN:ファイナル・ディシジョン』の5年後にスタートした新シリーズ『X‐MEN:ファースト・ジェネレーション』、ホラー映画ともなると、『13日の金曜日・完結編』(1984年)の翌年に『新・13日の金曜日』(1985年)、その次の年に『13日の金曜日 PART6 ジェイソンは生きていた!』と、確信犯とでも言うべく、続編が作られていく。
「続編を求められると応えてしまうサービス精神が、“その後”が作られる一番の理由だと思います。終わったと思っていたのに続編があると、期待してくださっていた方々を筆頭に盛り上がりますし、もちろん、制作側としても、いい意味でファンの期待を裏切って、より面白いものを作ろうと考える。いい相乗効果となります。ただ、“その後”が元から企画されている場合も多く、その割合は半々くらいではないでしょうか」。
さらに、『呪怨‐ザ・ファイナル‐』の宣伝担当は、こう付け加える。
「例えば、『呪怨』シリーズは、作品ごとに女子高生を中心とした新しいファンが多数いる一方で、1999年のオリジナルビデオ作品からのファンの方もたくさんおり、毎作品、そのファンの皆さんが盛り上げてくださってヒットに繋がってきました。本作は、アトラクション的な楽しみ方ができるホラー映画であり、さらに、シリーズものというのが最大の強み」。
では、今回の『呪怨‐ザ・ファイナル‐』に続編は?
「これできっぱり終わります。それだけに、ファンの方にとっては“待ってました!”的なグロテスクな演出もふんだんに盛り込み、期待どおりの作品になっています。
続けて、「ホラー映画なら、あのキャラクターは不死身だからと、すぐの続編も笑い飛ばして終われ、そもそも予定されていることが多い。でも、一般的な映画では、ヒットしたから続編という印象も微妙なうえに、製作委員会方式で制作しているため、勢いは大事だとわかっていても、簡単にはGOサインが出せない。数年ののち続編にするか、新章や前日譚としてリスタートするか。こういったところで落ち着く感じになります」と説明している。
“ラストの続編”は勢いとサービス精神と話し合い!となると、Jホラー史上最恐の執念深い霊・伽椰子&俊雄の続編が今後あったとしても、呪いが伝染&増殖する映画だけに誰も驚くまい。夏の風物詩として残しておいてはどうだろうか。