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4歳から「歌手になる」と強い決意を持っていた森口。上京し色々なアイドルオーディションを受けるも結果がでなかった日々。そんな中、出会ったのが『ガンダム』だった。「本当に落ちまくっていて、もう最後と思っていたところに、手を差し伸べてくれたのが『水の星へ愛をこめて』でした。30年前の曲なのに、いまだにたくさんの方に愛していただいて色あせない。多くの人の人格形成の時に聴いてもらった曲。そんな歌を担わせていただいたことがボーカリスト冥利に尽きますし、使命を感じました」。
さらに『ガンダム』との縁は続く。デビュー後、思ったような活躍が出来なかった森口は、事務所から「リストラ」を宣告されたという。背水の陣となった森口は「何でもやります!」と誓い、バラドルの道へ進む。その後の活躍は周知の事実だが「歌を続けたかったから、バラエティを全身全霊で頑張ったんです。
この曲は大ヒットし、NHK紅白歌合戦にも出場。その後の“歌手”森口博子を大きく印象づける一役を担った。「バラドルと言われている時代でしたが、この曲との出会いで、『森口博子って歌手だったんだ』って認識してもらえ、また歌手の軸を作ることができた。本当に『ガンダム』は私の人生を変えてくれた作品なんです」。 そんな強い思い入れのある「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」が、2015年バージョンとしてセルフカバーされ「I wish~君がいるこの街で~」に収録された。「2008年に『アニソンのど自慢』という番組で『水の星へ愛をこめて』と『ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~』を歌わせていただいたら、びっくりするぐらい反響があったんです。まったく曲を知らなかった人から『素敵な歌声ですね』って感想をいただき涙したくらいです。その時、是非CDにってリクエストをたくさんいただいたので、今回実現できてすごくうれしいですね」。
「出会いに恵まれた30年でした。レコード会社の方がずっとCDをリリースしてくださり、ファンの方も信じてついてきてくれた。みなさんに支えられてきました」と30年を振り返った森口。
イベントでは「白馬の王子様は落馬中です」と語っていた森口だったが、「お年頃なのでね(笑)。これまでは自分時計をぐるぐる回してきた人生なので楽でした。でも、人は一人では生きていけないし、パートナーと向き合って新しい愛を知った時に、また今までとは違った歌の表現ができるかもしれないですよね。楽しみです」と笑顔で「新しい愛」に想いを馳せる一面ものぞかせていた。(取材・文・写真:磯部正和)

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