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人狼ゲームはプレイヤーが人狼と村人に分かれ、頭脳戦を繰り広げるゲーム。映画版では拉致された少年少女らが、否応なしに、生死をかけた戦いに巻き込まれていく。これまでに桜庭ななみ、土屋太鳳主演でそれぞれ映画化され、今回が第3弾となる。舞台『BASARA』、劇場アニメ『思い出のマーニー』で主役を務めてきた高月だが、実写映画の主演は初だ。
「主演ということより、あやかを演じられるかどうかの不安のほうが大きかったです。彼女は仲間のいない狐のカードを引くけれど、あやか自体がもともと変わっていて、何を考えているのかわからない女の子。それをどう表現したらいいだろうと悩みました」。そもそも最初はあやかを演じるとは思っていなかったとも。
「“次はこれをやるよ”と原作を渡されて。原作では、冨手(麻妙)さんが演じている有希がボーイッシュだったので、わたしは有希だろうと思ってました。
監督は園子温作品の助監督を務めてきた綾部真弥。「怒りを大事にしてほしいと言われました。桜庭さんや土屋さんのときの主人公は不安や人が殺されていくことへの悲しみが大きかった。でも今回は理不尽な場所へ連れてこられた怒りを一番に出してほしいと」と監督からの助言を思い起こした。 あやかにはもうひとつ重要なポイントがある。連れてこられた施設で目覚めた瞬間に、柾木玲弥演じる陽介に一目惚れしてしまうのだ。生死をかけた戦いの最中にも関わらず、あやかの恋心は進んでいく。「あやかの気持ちは分からなくないです。わたしも結構一目ぼれしやすいタイプなので。少女漫画を読んでいてもかっこいい!ってすぐ一目ぼれしちゃうし、恋に恋するじゃないですけど、一目ぼれはありますね」とあっけらかんと告白。
またクライマックスでは監視カメラに向かって感情を爆発させるシーンが登場するが、ここもすんなり入れたと明かす。「短期間の集中撮影で結構大変だったのですが、あやかたちを監視するカメラが建物のあちこちにずっとあるんです。だんだん本当に頭にきちゃって。目に入るたびに見るな!と思うようになって(笑)。過密スケジュールで実際に閉じ込められた感覚になれたのもよかったと思います」。
あやかを演じるのが不安だったという高月だが、実際にはかなりシンクロできたようだ。にも関わらず、「友達は観に行くねと言ってくれるのですが、恥ずかしくて“そんな、いいよ”って言っちゃってます」という高月。そこは胸を張って宣伝してもらいたい。
ちなみに自らのサバイバル能力については「のんびり屋なので、すぐ殺されると思います」としょげる高月だが、水泳が得意とあって、「あ、水中なら勝てます。戦いの場を水中に限れば。だからもし地球の危機が水浸しという設定だったら、私の勝ちです!」と自信を見せていた。(取材・文・写真:望月ふみ)
『人狼ゲーム クレイジーフォックス』は12月5日より公開。
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