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福原演じるしおりは、零への想いから飯豊まりえ扮するキラに対して嫉妬深い行動をとったりする女子高生だ。「こうしたちゃんと個性がある役は初めてだったので、すごく嬉しい反面、プレッシャーもすごかった」とオファーを受けたときの印象を語った福原。
複雑な恋愛模様が描かれた作品については「私自身がしおりみたいな経験がほとんどないので、嫉妬する気持ちだったり三角関係を表現するのは苦手だなって思ったんです。だから恋愛もののドラマや映画をいっぱいみて主人公の気持ちに寄り添いました」と役作りの苦労を明かす。ただ「私も本当に好きな人ができたら一途になってしまうかもしれませんね」と役柄へ共感できる部分もあったという。
インタビュー中「とにかく現場は緊張した」という言葉を何度もつぶやいた福原。これまでもカメラの前や観客の前で自身を表現する機会は多かったと思われるが「同じカメラでもドラマやバラエティーでは全然違います。特に演技には全然自信がなかったので不安だったし、やればやるほど反省点がいっぱい見えてしまいどんどん緊張してしまうんです」と胸の内を明かした。
それでも藤ヶ谷をはじめ飯豊や窪田正孝など共演者はみな優しくなんとか乗り切ったという。「(飯豊)まりえちゃんはもともと知り合いで、最初からいっぱい話しかけてくれました。藤ヶ谷さんも、周囲に気を配っていて私が緊張していると話しかけてくださいました。
悩みが多くなるのも成長の一つ。本作では監督から「ポンコツ」と言われたことがあったという。「『今日はダメだね』って言われた日があって、すごく悔しかったんです。自分ではどこがダメなのか分からない部分もあり、監督といっぱい話をしたんです。試行錯誤して完成したものを見たとき『そうか』って気付いたことがありましたし、クランクアップの日に監督に『よかったよ』と言われ大泣きしてしまいました」。
演じることに正解はない──。ゆえに「目の前にあることを一生懸命考えてやろうって思っています」と経験を積むことの重要性を説く。同時に「『自分の自信作はこれです』って言えるようになりたい。女優として飛躍していきたいです」と女優として生きていくことへの強い意志も垣間見せる。
「可愛い」まいんちゃんが「美人になった」と言われるようになった。「いえいえそんな……」と謙遜しつつも「『成長したね』って言われるのは嬉しいです」とはにかむ。不安、決意、自信…多感な時期に経験する一つ一つが彼女の魅力につながっているのかもしれない。(取材・文・写真:磯部正和)
『MARS(マース)~ただ、君を愛してる~』は日本テレビにて毎週土曜24時55分より放送中。