毎年数多くの人気コミックやアニメが実写映画化されるが、そのなかでも、もっとも注目を集める作品のひとつと言っても過言ではない映画『銀魂』が公開を迎える。本作で、物語の中心となる万事屋メンバーの坂田銀時、志村新八、神楽を演じた小栗旬、菅田将暉、橋本環奈が、爆笑必至の本作の魅力を余すところなく語った。


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 「『銀魂』実写化」というニュースが報じられた当初は、賛否が渦巻く展開となっていたが、原作者の空知英秋のコメントや、メガホンをとった福田雄一監督が、小栗や菅田の「実写化してしまってすみません」という謝罪動画を公開するなど、マンガ「銀魂」の持つ笑いのテイストをうまく取り入れたプロモーション活動により、実写化への期待は日を追うごとに高まっていった。

 そんな盛り上がりに小栗は「『銀魂』って原作でも悪ふざけしているけれど、バランスがいいんだよね。映画でも、そういう部分はしっかり楽しんじゃおうっていう共通意識があるので、どんどん面白いアイデアが出てくるんですよ」と語ると、菅田も「試写を観て、夢のような映画だって思いました。キャストが豪華なのは言うまでもないのですが、みんなが『銀魂』の世界を理解していて見せ場がある。なんて贅沢な映画なんだって思いました」と、その世界観を絶賛する。

 なかでも「(中村勘九郎演じる)近藤(勲)局長のビジュアルをみたとき、あれだけで1800円払う価値があるなって確信しました」と菅田が興奮気味に語ると、小栗も「まさかのちに人間国宝になり得る存在である勘ちゃんが、あそこまでやってくれるとは思わなかったですよ」と強烈な破壊力を持つ勘九郎のビジュアルを思い出し爆笑していた。

 「とにかく和気あいあいとした現場だった」と撮影を振り返った3人。橋本は本作が福田組初参戦だったが「初日から楽しくて仕方なかったです」と笑顔をみせると、菅田は、菜々緒演じる来島また子と対峙した際の、アイドルとは思えないような振る舞いを連発しているシーンに触れ「本当に楽しんでいたよね。1000年に1人のアイドルとか言われているぐらいの美少女だし、清楚だと思っていたからびっくりしたよ」とノリノリで鼻ほじりなどをみせた橋本に驚きをみせた。 濃いキャラクターたちが、それぞれしっかりと爪痕を残す、愛のある作品。3人に万事屋メンバー以外のオススメのキャラクターを聞くと、小栗は「やっぱり勘ちゃんかな。本当に面白いんですよ。
裸になるシーンがあるのですが、全裸でやってきて、めっちゃ格好つけた演技をするんです。同じシーンで芝居をしていた柳楽(優弥)くんなんか『ちょっと待ってくださいよ、ち○こ見えているじゃないですか!』って笑っちゃってまともに演技できてなかったですからね。今後、裸のシーンがあったら、全裸にならなければいけないっていうとんでもないルールを作ってくれましたよ」と楽しそうに笑う。

 一方、菅田は「ぼくは(岡田似蔵を演じた)新井さんですね。福田組×銀魂っていう笑いだらけのなか、新井さんだけ一切笑いなしなんです。『お前らは(楽しそうで)ええな』って、もの欲しそうな表情が印象的でした。でも本当に格好いいんです。あの熱量はぜひみてほしいです」と答えると、橋本は「バトルシーンを演じた菜々緒さんは、すごくさまになっていて素敵です」と好敵手をたたえていた。

 また“悪ふざけ”も本作の大きなテーマのひとつ。劇中、さまざまなパロディがちりばめられているが、橋本は「役者の方々が『ここまでやるんだ』ってびっくりした部分はありました」と感想を述べると、菅田は「そんな自分も、鼻深々とほじるし、白目むくし、めちゃくちゃやっていたでしょ。本当にアイドル界の歴史を変えたよね」とツッコミを入れる。そんな菅田の発言に「良いえぐり方だったね」と爆笑する小栗の姿をみていると、本作がとてもいい“悪ふざけ”をしている作品だということが実感できた。
(取材・文:磯部正和)

 映画『銀魂』は絶賛公開中。
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