【写真】藤原さくらインタビュー写真&『リメンバー・ミー』場面写真
観賞後、藤原は開口一番「すごいですね!」と興奮気味に語る。実は、すでに観賞したアーティスト仲間から「最高だよ」という評価を聞いており、期待値のハードルを上げていたという藤原だが「余裕で超えていました。もはや敵なしですね」と作品に魅了されたという。
本作は、音楽をこよなく愛しているものの、過去の“ある出来事”がきっかけとなり、音楽を禁止されてしまった少年・ミゲルが、1年に1度だけ亡くなった家族たちと会えるという“死者の日”に、陽気で彩り鮮やかな<死者の国>に迷い込んでしまい壮大な冒険をくりひろげるファンタジー・アドベンチャー。
アーティストである藤原は「私も小学校4~5年生ぐらいからギターをはじめ、身体に不釣り合いなクラシックギターを弾いていたので、ミゲルがギターを弾くシーンは(テンションが)上がりました!」と自身とシンクロする部分が多かったことを明かすと「歌うことや演奏することがどれだけ楽しいことなのか、また音楽の持つ力のすごさも実感できる作品。この映画を観て音楽をはじめたいという子どもたちも絶対いると思います」と“音楽”というキーワードからみた『リメンバー・ミー』の魅力を語る。
さらに劇中では、美しい映像にマッチした楽曲が数多く使われ、物語をより人々の心の奥底まで染み込ませる。特にアカデミー賞を獲得した主題歌「リメンバー・ミー」は一度聴いたらすぐに口ずさみたくなるような魅力があり、藤原も「すごく良い曲ですよね。覚えやすいし、メロディーが美しい。日本語訳もすごく素敵。私はもともと『アナと雪の女王』のように物語と音楽が密接に結びついて盛り上がっていく作品が大好きなのですが、この映画も最高でした」と魅了された様子だ。 一方で藤原は「音楽の映画というイメージがあったのですが、作品を観ていて、大きな家族の物語という側面も浮かび上がってきました」と語る。
そして、こうした“家族”というキーワードにも強い思いを抱いたという。「うちの家族は、私が音楽をやりたいと言って東京に出てくる際も、すごく応援してくれましたし、自分の夢が家族の夢になっていると感じるんです」と熱く語る。続けて「2年ぐらい前に祖父が亡くなったのですが、そのとき祖母はすごく落ち込んでいたんです。でも『さくらがテレビで歌ったり、アルバムを出したりしている姿を見ると、すごく嬉しい』と言ってくれたとき、自分のために歌っていることが、家族の夢や希望になっている、繋がっているんだなと感じました」と思いを告白する。
ミゲルが迷い込んだ<死者の国>では、この世を去った人と遭遇する機会があるが「もし<死者の国>に行けるのならば、そこでジョージ(・ハリスン)やジョン(・レノン)に出会って、ビートルズを見てみたいです」と語ると「(本作の)デラクルスのように、後世にまで語り継がれていくような曲を作ったアーティストには皆さん会ってみたいです。自分が死んでしまっても、地球がなくならない限り、作品が残っていくというのはすごいこと。私もそういう曲を作れるように頑張りたいです!」と目を輝かせていた。
“音楽”と“家族”という二つのキーワードから『リメンバー・ミー』の魅力をひも解いてくれた藤原。「どんな世代の人が観ても、みんなどこかに共感できるような作品だと思います。なかでも、普段あまり映画館に行かないような祖母の世代の方々に観てもらって、祖母の祖母など、先祖の話をするきっかけになったら素敵ですよね」と最後まで楽しそうに語ってくれた。
映画『リメンバー・ミー』は3月16日(金)から全国公開。