奥浩哉の人気コミック『いぬやしき』を映像化するプロジェクトで、本郷奏多が実写映画&アニメの両方でキーマンを演じている。実は彼、原作の一コマにも登場しており、同作の3バージョンを制覇した唯一の俳優なのだ。
【写真】本郷奏多、映画『いぬやしき』インタビュー
驚異の力を手に入れた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎(木梨憲武)と高校生の獅子神皓(佐藤健)が、それぞれの想いを胸に対決する姿を最先端のCG技術を駆使して描く本作。奥の代表作を実写化した『GANTZ』と同じ、佐藤信介監督がメガホンをとった。本郷演じる直行は、皓の幼なじみで彼の暴走を食い止めようとする青年。実写とアニメで同じ役を演じる快挙を成し遂げた本郷だが、実写映画の撮影中に「アニメも出たいな」と志願したことをきっかけに、アニメへの出演が決定した。
この抜てきはもちろん、『BTOOOM!』など声優としての実績も評価されてのこと。「実写とアニメのお芝居では、ブレスの仕方など使う技術が基本的に違うんです」と技術的な差をしっかりと把握しつつ、「キャラクターの心情はすべて同じ。直行は芯があってまっすぐな男の子。皓のことをすごく心配しているんです」と役柄の芯を捉えて熱演。「実写を先に撮ったので、直行として身をもって体験した感情を抱えたまま、アニメに入れたことはとてもプラスに働いたと思います。アニメ化もされている作品だと『アニメのイメージと声が違う』と言われることもあると思いますが、今回の僕はそういった批判はされないので、その点でもラッキーですね」とお茶目に笑う。
『GANTZ』では、西役をハマり役として演じて話題となった本郷。直行は“GANTZファン”という設定だが、『GANTZ』について「ターニングポイント」と言い切る本郷も、もともと奥作品の大ファン。
原作では直行が『GANTZ』の実写映画を観ているシーンがあり、その場面には本郷演じる西が映っている。原作&アニメ&実写の3バージョンを制覇したことになり「こんな経験は初めて」とニッコリ。「“邦画史上初”ではないでしょうか?『いぬやしき』が舞台化されたら出たいですし、役者業だけでなくそのうち主題歌も歌ったりと、やれることにはどんどん手を出していきたいですね」と楽しそうに語り、「いまのはちょっと冗談だとしても、奥浩哉×佐藤信介の作品があったら、また何かしらで関わりたい。本当に大好きなお二人」と愛情と野心をあふれさせる。
漫画好きとしても知られるが「好きな漫画の8割くらいは、実写版に出演することができている」と驚きの告白も。
『いぬやしき』は公開中。
『いぬやしき』を愛する本郷が感じた、実写版の魅力とは?
【写真】本郷奏多、映画『いぬやしき』インタビュー
驚異の力を手に入れた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎(木梨憲武)と高校生の獅子神皓(佐藤健)が、それぞれの想いを胸に対決する姿を最先端のCG技術を駆使して描く本作。奥の代表作を実写化した『GANTZ』と同じ、佐藤信介監督がメガホンをとった。本郷演じる直行は、皓の幼なじみで彼の暴走を食い止めようとする青年。実写とアニメで同じ役を演じる快挙を成し遂げた本郷だが、実写映画の撮影中に「アニメも出たいな」と志願したことをきっかけに、アニメへの出演が決定した。
この抜てきはもちろん、『BTOOOM!』など声優としての実績も評価されてのこと。「実写とアニメのお芝居では、ブレスの仕方など使う技術が基本的に違うんです」と技術的な差をしっかりと把握しつつ、「キャラクターの心情はすべて同じ。直行は芯があってまっすぐな男の子。皓のことをすごく心配しているんです」と役柄の芯を捉えて熱演。「実写を先に撮ったので、直行として身をもって体験した感情を抱えたまま、アニメに入れたことはとてもプラスに働いたと思います。アニメ化もされている作品だと『アニメのイメージと声が違う』と言われることもあると思いますが、今回の僕はそういった批判はされないので、その点でもラッキーですね」とお茶目に笑う。
『GANTZ』では、西役をハマり役として演じて話題となった本郷。直行は“GANTZファン”という設定だが、『GANTZ』について「ターニングポイント」と言い切る本郷も、もともと奥作品の大ファン。
その魅力を「画力がものすごいところ。ひとつ突飛な設定が用意されていながらも、描こうとしているのは人間ドラマであるということ」と熱弁する彼にとって、出来上がった実写版を観た感想とはどんなものだろうか? すると「超興奮しました!」と口火を切り、「アニメでも、犬屋敷さんと皓がハイスピードで空を飛び回りながら戦うシーンは興奮しましたが、実写でもその場面はものすごく感動しました。“アニメを超えてるんじゃないか?”と思うくらいの映像です」と声を弾ませる。「新宿を舞台にバトルが繰り広げられますが、知っている建物がどんどん壊されていく。僕がよくいく雀荘もつぶれされていました(笑)。本物の新宿を飛び回るのを見ていると没入感があるし、“この世界”と地続きのドラマなんだと感じられて。人間ドラマのメッセージがさらに強まったような気がしました」と“実写化の意味”を実感し、より奥作品の魅力を堪能したという。
原作では直行が『GANTZ』の実写映画を観ているシーンがあり、その場面には本郷演じる西が映っている。原作&アニメ&実写の3バージョンを制覇したことになり「こんな経験は初めて」とニッコリ。「“邦画史上初”ではないでしょうか?『いぬやしき』が舞台化されたら出たいですし、役者業だけでなくそのうち主題歌も歌ったりと、やれることにはどんどん手を出していきたいですね」と楽しそうに語り、「いまのはちょっと冗談だとしても、奥浩哉×佐藤信介の作品があったら、また何かしらで関わりたい。本当に大好きなお二人」と愛情と野心をあふれさせる。
漫画好きとしても知られるが「好きな漫画の8割くらいは、実写版に出演することができている」と驚きの告白も。
「その運だけは持っているみたいで。だからやりがいもあるし、ものすごく楽しい」と微笑む姿からも充実度が伝わる。「今回は高校生役をやりましたが、考えると僕、アラサーなんですよね…。でもお話をいただける限りはどんどんやっていきたい。役者は声がかからなくなったら終わりです。その場その場で精一杯やりたい」と求められる喜びを知り、何倍にも返そうとするのが彼のスタンスだ。端正な顔立ちから飛び出すユーモアと情熱。本郷奏多、快進撃のワケが垣間見えた。(取材・文・写真:成田おり枝)
『いぬやしき』は公開中。
編集部おすすめ