【写真】小栗旬、玉山鉄二、松田翔太、遠藤憲一、笑福亭鶴瓶…西郷隆盛(鈴木亮平)が「革命編」で出会っていく幕末の英雄たち
幕末の動乱とともに物語が大きなうねりを見せてゆく「革命編」では、勝海舟(遠藤憲一)、坂本龍馬(小栗旬)、岩倉具視(笑福亭鶴瓶)、桂小五郎(玉山鉄二)といったキーパーソンとの出会いが描かれてゆく。
「みんなすごく濃く、魅力的なキャラクターです。今までは吉之助を中心にしてきましたが、彼らといるときには彼らを輝かせるために、どう翻弄されるかという“受け”のお芝居をしている感じです。彼らが輝けば『西郷どん』という作品も輝くと思いますし、彼らに吉之助が影響されてどう変わるかを見せたいです」。
四者それぞれに見ものだが、やはり注目は小栗演じる坂本龍馬とのシーン。
「龍馬の人間性が面白いんです。昔の吉之助を引き出してくれるというか、知らず知らずの間に作り上げてきた吉之助のバリアを一気に突き破ってくれる人。コンビ感を感じていただけると思います」。
小栗といえば、鈴木亮平にとっては同世代の俳優仲間であり、小栗の初監督映画『シュアリー・サムデイ』に鈴木が出演、小栗が脚本協力した映画『HK 変態仮面』では主演を務めるなど縁が深い相手。そんな小栗が演じる坂本龍馬について「文句なしにかっこいいです!」と鈴木は語る。
「現場でもすごく楽しそうでした。人間の大きさというか、旬君の積み上げてきた経験の豊かさなんだと思います。
今回の坂本役は、鈴木自身が願っていた配役となり、手応えも十分感じているようだ。
「僕にとって“小栗旬”というのは、特別な存在。彼が映画とかで僕を引っ張り上げてくださったこともあり、最大の恩人でもありますし、最大のライバル。友人でもあるけれど、どこかで緊張感もあるんです。そういう関係が僕はすごく好きですし、西郷どんと龍馬の関係にもすごく似てるなと思うんです。だから、龍馬とのシーンは面白くなっている自信があります」。 これまで登場してきた人物も、新登場の濃い面々に負けてはいない。例えば、松田翔太演じる一橋慶喜。「吉之助以外にやってみたい役は?」という記者の質問に鈴木が「一橋慶喜」と答え、取材陣から驚きの声が上がる。
「『西郷どん』の一橋慶喜は、ものすごく役者として演じ甲斐がある役だと思います。台本を頂くたび、ちょっとうらやましくなります。
前半での磯田屋のシーンのような人間くささ、そして置かれている立場が変わっていくことにとよる変化…作中で描かれている“人間の振れ幅”に惹かれるのだとか。
「島に渡る前の吉之助は『斉彬さまが言ったから』で突っ走っていて、本当の一橋様を見極めていなかった。島から帰って大人になって、ひとりの人間、男と男の話になったとき、どうも違うと分かってくる。向こうも徳川という家を背負っているわけですから。僕らが信じた一橋様は違う人になった、そのために民が苦しむと分かってしまう。でも“徳川を討つ”と完全に決めるまでは、どこかで『人間としてこの人が好きなんだ』という部分を持ち続けようと思いました」。
さて、大河もいよいよ折り返し地点。もし今まで見逃している視聴者がいたら、そんな人に向けてメッセージを、とお願いすると。
「ここから見るの、オススメです!(笑)なぜかというと、西郷さんが『西郷さん』として教科書に出てくるのはここからですから。じゃあこの人がどんな若い時代を経てきたんだろう、と興味を持ったらDVDやオンデマンドでさかのぼっていただければと思います(笑)」。
ストーリーがダイナミックに動いていく、これからの『西郷どん』。
NHK大河ドラマ『西郷どん』はNHK BSプレミアムにて毎週日曜18時、総合テレビにて20時放送。