「週刊少年ジャンプ」での連載終了から10年の時を経て、TVアニメ化をする人気コミック『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』。待ちに待ったTVアニメ化ということもあり、キャラクターを演じる声優にも大きな注目が集まった。
そんな期待を一身に背負うのが天才魔法律家・六氷透(ムヒョ)を演じる村瀬歩と、泣き虫助手・草野次郎(ロージー)を演じる林勇。役中さながら“いじられキャラ”を発揮する先輩・林とそれを嬉々としてイジりまくる村瀬という息の合った2人に、本作の魅力やアフレコ秘話を聞いた。

【写真】村瀬歩&林勇インタビューカット

 本作は、2004年から2008年に「週刊少年ジャンプ」に連載されていた同名コミックのTVアニメ化。天才魔法律家・六氷透(ムヒョ)と泣き虫助手・草野次郎(ロージー)が、人と人外の理を律する「魔法律」を駆使して罪深き霊を裁く、大人気ダークファンタジー。
 
 このたび、満を持してTVアニメ化となったムヒョロジ。学生の頃から原作を読んでいたという村瀬は、ムヒョ役に決まり「すごくありがたいという気持ちでいっぱいでした」と破顔する。一方、林も物語の面白さにのめり込んだと言い、「ロージー役に決まって幸せを感じています」と村瀬同様、笑みがこぼれた。
 
 村瀬と林といえば、同じ「週刊少年ジャンプ」作品である『ハイキュー!!』の日向翔陽役と田中龍之介役として共演経験を持つ。林が「『ハイキュー!!』でも5年前からの付き合いですし、他の作品でも共演していたこともあるので、お互い演じやすい関係性です」と語れば、村瀬も「特別緊張するということはなく、お芝居をやっていくうえで、お互いにどういうものを出してくるのだろうというワクワクする気持ちを味わっている感じです」と話す。これまでに培ってきた関係性が本作に良い相乗効果をもたらしているようだ。 また、村瀬は林に悩み相談等も乗ってもらっていたこともあるそうで「『こういうことをやってみたら?』という感じで、色々とアドバイスを頂いていたので、役者としてすごく頼れる先輩です。(林さんの)お芝居“は”すごく好きです」とコメント。
どこか角がある村瀬のもの言いに林は「接続詞が間違ってる。お芝居“も”でしょ!」と突っ込むが、「お芝居“が”好きです(笑)」と応酬。満面の笑みで“毒”を吐く村瀬に林は「『ハイキュー!!』のときもそうですが、本作でもズバズバ言われています」と、自身のイジられ体質を明かした。
 
 ロージー役としてだけでなく、SCREEN modeとして同作のオープニングテーマも担当する林。「オープニングとキャラクターの声優をやらせてもらえるなんて、これ以上幸せなことはない」と語気を強めるが、反面「プレッシャーと喜びも人一倍感じています」と口にする。楽曲の歌詞を手掛けた松井洋平氏について「とても信頼している方」ときっぱり。自信を覗かせる林の表情にムヒョロジに寄り添った楽曲であることが伺えた。
 
 “待ちに待った”や“満を持して”等の言葉が続き、ファンがアニメ化を強く待ち望んでいた『ムヒョロジ』。これまでの村瀬や林の言葉にあるように2人に掛かるプレッシャーも相当なものであることが想像に難くない。だが、2人の表情からは自信や充実した表情が見て取れる。

 「アニメになることで、彼らの声や空間を身近に感じられるだろうし、見る人に新たな解釈として、光を当てられるのかなと思っています」と村瀬。林は「原作ファンの期待に寄り添えると言いますか、多くの人の芝居の相乗効果によって、より進化した、アニメならではの良さを足したムヒョとロージーを感じてもらえればと思っています」と口にする。
2人の活躍が待ち遠しくてしょうがない。(取材・文・写真:ほりかごさおり)
 
 TVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』はBS スカパー!にて8月3日より、アニマックスにて9月3日より放送スタート。
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