【写真】『映画刀剣乱舞』鈴木拡樹インタビューフォト
オンラインゲームとしてスタートし、数々のメディアミックス展開がされている「刀剣乱舞」は、名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた刀剣男士たちが歴史を守るために戦いを繰り広げる。映画版の舞台は本能寺の変。刀剣男士を、鈴木を筆頭に2.5次元の舞台やミュージカルで活躍する俳優たちが演じ、織田信長には山本耕史が、羽柴秀吉には八嶋智人が配された。
「映像化されることによって、見える世界が全然違いました。リアルな戦場が映し出されることで、人ならざるものである刀剣男士の存在も浮かび上がる。舞台とはまた違う発見がありました。三日月宗近に関しては、本丸でのありかたや、審神者(さにわ)との関係性が舞台版とはだいぶ違っています。映画版の三日月宗近はとても深い愛でできていて、裏側を見せない美しい月でありつつも、意外なほどに感情を出しています」と振り返る鈴木。
そしてガチンコシーンも多かった山本から大きな刺激を受けたそうで、「これまで、憧れや目指したい俳優さんというのは特別いなかったんです。人の後を追っていてもダメだと思っていたので。
「物語の核心に迫る重要な場面からクランクインしたのですが、前日、山本さんにご飯に連れていっていただいたんです。それがなかったらもっと緊張した状態で本番を迎えることになっていたと思います。撮影が終わってからもご飯に誘ってくださって、相談に乗っていただいたり。こんなにかわいがってくださる先輩は初めてでした」。
本編でもっとも気に入っているのも、山本とのシーンだ。「刀剣男士は歴史を守るために戦っているわけですが、そうなると自分たちが守っている歴史とはなんだろうと、一度は考えると思います。信長との最後のシーンでは、映画版の三日月宗近だから導き出した答えを口にします。その言葉が、とても響きました」。 目の前の鈴木は、柔らかな物腰に、品の良さを感じさせ、その姿はそのまま三日月宗近に重なるが、あえてほかの刀剣男士になれるならば誰になりたいか尋ねると、「選ばせていただけるなら、日本号とか、映画版には出ていませんが、岩融(いわとおし)とかが気になるかな。自分にはやれそうにないタイプなので、楽しそうだなと思います」と答えてくれた。
2.5次元にとどまらない活躍を見せている鈴木。
「いろんなものに触れながら、役者として長くやっていきたいです。そのためには多くのことを学び続けなければいけないと思っています。今回の撮影でも、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。そうだな、野望としては、この作品をしっかりと観ていただいて、ほかのエピソードも観たいと思ってもらえること。そこでまた未来へとつながるというのが野望ですかね」とほほ笑んだ。(取材・文・写真:望月ふみ)
映画『映画刀剣乱舞』は全国公開中。
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