昨年放送されて話題を集めたドラマの映画版『コンフィデンスマンJP』が公開。詐欺師のダー子、ボクちゃん、リチャードが、日本を飛び出し香港での大仕事に乗り出す! “ロマンス編”と銘打ち、ドラマ版とは全く違う繊細な一面をのぞかせるダー子を演じる長澤まさみ、そんなダー子の様子にヤキモキするボクちゃん役の東出昌大、彼らとの新たな大仕事に燃えるリチャード役の小日向文世の3人が、自分の役や、お互いに対して新たに感じた魅力を語った。


【写真】チーム感バッチリの長澤まさみ、東出昌大、小日向文世 『コンフィデンスマンJP』フォト集

■映画版の幕開けは見ちゃいけないものを見ている感じ?

――“ロマンス編”ということで、ドラマのときとは全く違う雰囲気の、ダー子とジェシー(三浦春馬)の過去の恋物語の映像からスタートします。

長澤:すごく恥ずかしかったですね(笑)。

小日向:あそこは僕たちは現場にいなかったから、初めて本編で観たんです。

東出:これまでに見たことのないダー子の一面ですし、ジェシーも『コンフィデンスマンJP』の世界での新要素だったので、冒頭から見ちゃいけないものを見ているような感じになりました。東出としてもボクちゃんとしても。

小日向:(ボクちゃんの真似で)ダー子に何するんだよぉ! みたいなね。

――自分の役を知れば知るほど、好きになっているというところを教えてください。

長澤:ふざけているところ、ユーモアがあるところだけでなく、孤独な面があるところかな。その両面があるところがやっぱりいいなと思います。映画では、特にそれが出ていますし、ダー子は人間らしい人なんだなと感じて、より愛着がわきます。

東出:ボクちゃんは俗物なんだなと、より思うようになりました。結局、ボクちゃんは詐欺のために泣いたりもするので。
悪人というか、俗っぽいところがあって、だからこそ余計に好きになっています。

小日向:僕は、親子ぐらい年の離れているダー子、ボクちゃんと一緒に、だましのときに一緒になってはしゃいでいる感じが好きです。変装して役に入ってはしゃいでいるとき、リチャード自身も楽しんでいるのだと思います。2人と同じテンションになって楽しめる。そういうところがいいなと思いますね。■香港ロケは小日向 “以前” “以降”に分かれる!?

――日本を飛び出して、香港での物語が展開します。香港に滞在中に、改めて自分以外の2人に、ほれ直したことを教えてください。

長澤:東出くんはどこの現場に行っても文句を言わないんです。どんな状況になっても全てを受け入れる。性格がすごく穏やかなんですよね。香港でもそうした姿を見ていて偉いなと思いました。私と東出くんは2週間くらいでしたが、小日向さんは2日間しか香港にいませんでした。
海外ロケって時間との戦いみたいなところがあるのですが、その短いスケジュールの中でバッチリ決める小日向さんはさすがだなと思いました。

小日向:2人は、海外に行っても全然物おじしない。まさみちゃんは自分の行きたいところをチェックしていて、次はあそこのレストランに行くとかやっていて、すごいと思いました。東出くんは東京にいるときと全然変わらないです。1人でぶらっと海外にも行くみたいで、すごい。そんなの僕は考えられない。ちょっとでも海外に行くと便秘になっちゃうもん。

長澤:そんなことまで言わなくていいから(笑)。

東出:このシリーズにはゲストが入ってくるので、不確定な要素が出てくるのですが、香港ロケも含め、座長としてのダー子の責任感とか熱意に引っ張られました。特に香港ロケでは少ない日数で、多国籍チームの中、現場の芯として長澤さんが立っていたから撮影がスムーズに進んだのだと思います。小日向さんは2日間だけでしたが、香港ロケが小日向さんが“来る以前”、“来た以降”みたいに記憶されているんです。小日向さんがいらっしゃると、みんな小日向さんの話題になる。
リチャードと同様に、みんなから愛されていました。

――最後に長澤さん、本作の魅力をひと言でお願いします。

長澤:チーム感です。いい意味でお互いに気を遣わず、集中すべきときには集中して取り組める環境になっています。そうしたチーム感で出来ているところが、この作品の一番の魅力なのかなと思います。(取材・文:望月ふみ 写真:松林満美)

 映画『コンフィデンスマンJP』は全国公開中。公開初日(5月17日)の翌日5月18日には、SPドラマ『コンフィデンスマンJP‐運勢編‐』がフジテレビ系にて21時より放送。
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