映画やミュージカル、音楽と様々な分野で愛されている世界的名作を、『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー監督が超実写版として映像化した『ライオン・キング』。公開(8月9日)から累計観客動員数322万人、興行収入46億円を突破する盛り上がりを見せる中、『ライオン・キング』の大ファンで公開するやすぐさま劇場にかけつけたという俳優の加藤諒が本作の魅力と名曲「ハクナ・マタタ」への思いを語った。


【写真】超実写版『ライオン・キング』場面写真

 「『ライオン・キング』は幼い頃から大好きで、超実写版が作られると聞いた時は『嘘でしょ?』と思いつつ、予告編を見たらリアルで壮大な感じになっていたし、楽曲が大好きだったので完成したら絶対に見に行きたいと思っていました」。

 さらに、「いまだに全部CGというのが信じられない!」と話す加藤。その映像表現のすごさが特に心に残っているようだ。
 
 「僕は動物も好きでよくドキュメンタリー番組も見るのですが、CGと思えないくらいのモフモフ感はたまりませんでしたね。言葉を話すところも『最初は違和感があるのでは』と思ったけど、全く気になりませんでした。命の尊厳や繋がりが描かれていますが今回は映像が超リアルだからこそすごく説得力がありましたね」と感激は止まない。

 特に父親のムファサがピンチに陥るシーンで感極まったそうだ。
 
 「アニメーション版よりもより感情移入できました。ヌーの大群も力強さがありましたし、砂埃の立ち方も緊迫感があって、そこにムファサが突っ込んで行って…。シンバがムファサに寄り添うシーンはめっちゃ泣きました」。

 加藤が『ライオン・キング』と初めて出会ったのは5歳の時。それも、初めて人前で踊った思い出に関わっているという。

 
 「5歳の時にダンスを始めて、ダンススタジオのクリスマス・パーティーで踊った曲が『早く王様になりたい』でした。あの曲で初めて踊って、ダンスの先生がアニメーション版のビデオを見せてくださって。それが僕と『ライオン・キング』との出会いですね。それからは姉と一緒にVHSが擦り切れるくらい繰り返し観ていました。新シリーズが出る度に姉弟で大騒ぎしていたのをよく覚えています」

 名曲も数多く使用されている本作だが、加藤が一番好きな楽曲は『ハクナ・マタタ』だそうだ。
 
 「大好きな『トイ・ストーリー』の一作目にもちょっと出てくるし、昔から口ずさんで踊っていました。超実写版も最高でしたね。シンバ、ティモン、プンバァが足並そろえて軽快に歌うシーンは思わず体を揺らしてリズムを刻んでしまうくらい聴き入ってしまいました。あと、ティモンとプンバァの二人が語る「何とかなるさ!楽しもう!」という人生を謳歌するスピリットも共感できます。」と笑顔を見せる。

 現在、映画や舞台で大忙しの加藤。本作を通じ、ふと「家族」や「故郷」を思い返したと話す。
 
 「シンバが周囲に支えられながら成長していく姿を見て、故郷や家族のおかげで今の自分があると思いました。
そして、「ハクナ・マタタ」の精神でもっと自分自身を楽しみたいと強く思いました。映像作品や舞台で挑戦し続けることが家族やお世話になった方への最大の感謝になります。また、僕の挑戦で誰かを笑顔にできる。笑顔がつながる人生にしたいですね」。と目を輝かせる。

 「家族と一緒に住んでいる人はもちろん、家族と離れて暮らしている方にもぜひ見てもらいたいです。家族の大切さをあらためて気づかせてもらえると思います」と本作の最大の魅力は"絆"であると力強く言葉を結んだ。(取材・文・写真:中村好伸)
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