【写真】桜のトレードマーク「帽子」は水野美紀が発案
本作は、マッチングアプリ会社社長・花園桜(水野)が、部下の桐山椿(小池徹平)に1億円と引き換えに自分と結婚するよう迫ることから物語がスタート。椿には同じ広報部に勤める彼女・空野杏(松本まりか)がいた。桜のしつこい監視の目をくぐり抜けながら彼女との逢瀬を重ねるも、その関係に気づいた桜が、とんでもない行動を取り始める…。
新シリーズのオファーを聞いた水野は「“冬”でやり切ったので、あれ以上できることはないと思っていました」と振り返る。「でも、(脚本の)鈴木おさむさんの本が冬の倍くらいかっ飛ばしていて、プレッシャーを感じつつも、気合いを入れていかなければ」と感じたという。
前作は水野にとっても思い入れがあるドラマだ。「産休に入る前の最後の作品。ここからしばらくお休みに入るから、やり切ろうと思った作品でした」。実際周囲の反響も大きかったといい、「見たことのない新しいジャンルのおもしろさを作り上げることができたように思います」と話す。
今回演じる桜は、前回演じた蘭とはまったくの別人。
今回共演者には小池徹平、松本まりかとそれぞれ“怪演”で名を馳せたメンバーが勢ぞろいする。「現場は笑いに包まれていて、楽しくてしょうがないです! みんないろんな武器を持っていて出してくるんですよ。後半になるほど、この人じゃなきゃ! っていう説得力が深くなっていくんで、見ごたえも増していきます」と熱く語る。SNSでは小手伸也演じる桜の秘書・土筆との演技合戦も話題だ。「私が好き勝手に絡んでいくのを、小手さんがおもしろく昇華してくださる。小手さんには『押し込み強盗みたいにこっちの引き出しを開けに来ますよね?』って言われたんですけど」と笑顔を見せる。 『奪い愛、冬』以降、さまざまな作品で出演者の中に水野の名前があると、今回はどんな演技を見せてくれるのか? とファンの期待が高まる存在になった。
この夏は本作も含めて3本の撮影があり、多忙を極めた水野。「やっていて楽しいのですが、愛だ恋だという作品って、メンタルに来て疲れるんです」と吐露。そんな中の楽しみを聞くと「キャンプ!」と即答が。これまでまったく興味がなかったそうだが、ママ友の誘いでこの夏ハマり始めたという。自前のテントも購入し、「もうすぐデビューするんです! 撮影の合間にキャンプのサイトを見ては気持ちを中和しています」と楽しそうに語る。
物語は8月29日放送の第4話で前半のクライマックスを迎え、9月5日放送の第5話より後半が始まる。後半の見どころを尋ねると「みんなタガが外れてストーリーもさらに加速していきます。
“冬”、“夏”と来てさらなる続編を望む声も上がっているが「おさむさんが開発した、同じキャラクターが別の人物・別の設定で登場するこのスタイルは、永遠に続けることが可能だと思います。私は、若い人たちにバトンを渡して、会社でいうところの社長から会長になったみたいな立ち位置に。OGとして若い世代の“色恋”を見守りたいと思います」と笑うが、蘭、桜の進化形として暴れまくる水野美紀をこれからも見てみたいと思うファンは多そうだ。(取材・文:編集部 写真:高野広美)
『奪い愛、夏』は、AbemaTVにて毎週木曜23時放送。