【写真】プライベートでは新婚の新川優愛 インタビューカット集
■「ドロドロした人間模様だけではない」作品の魅力
新川が演じるのは、女性ファッション誌の編集者・荻野爽(さやか)。編集部の中でも責任ある立場を任され、プライベートでも、仕事への理解があり優しくて完璧な夫の愛に包まれ、充実した日々を送る女性だ。しかしそんな幸せも、信頼していた夫や友人からの信じられない裏切りによって、大きく崩れていく。
台本を読んだとき、新川は「こんなドロドロとした感情に包まれる作品は初めてで、最初は私にこの役ができるのかなと思ったんです」と不安を抱いたほどだったという。その言葉通り、まだ序盤でありながら、驚きの展開が続く。しかも「この先ももっともっといろいろな方向からの裏切りにあっていくんです」とさらなる衝撃的な展開を予告する。
新川にとって、ここまでの災難が直接降りかかる役は経験がなかった。「爽はとにかくまじめに生きているのですが、周囲の人間にどんどん裏切りを仕掛けられていく。完全に受け身の芝居なので、それぞれ対峙(たいじ)する人からいただく感情に素直に反応していくことを現場では心がけています」と役へのアプローチ方法を述べる。
裏切りの連続でドロドロした人間関係が描かれる一方で、初恋の元恋人とのキュンキュンした恋愛も描かれる本作。
本作では、これまであまり経験のなかった人妻役を演じる。新川自身、昨年一般男性と結婚し、プライベートでも既婚者となった。「自分が結婚したということが、役作りにリンクしているなと意識したことはなかったのですが」とはにかむが「この作品でも旦那さんと仲良くお酒を飲むシーンなどがありますが、プライベートでも旦那さんと一緒に食事をしているので、もしかしたら、独身時代とは違った空気感が出せているかもしれません」と、どこかで“既婚者”の雰囲気がにじみ出ている可能性も語る。
10代半ばから芝居をはじめ、10年以上の歳月が流れた。年齢を重ねるとともに、今作のように、今まで演じたことがなかった役柄と出会い、変化も感じられるようになった。「10代のころは学園ものがメインで、そこから大学生、新入社員の役、そして今回のように既婚者の役もやらせてもらえるようになりました。結婚したから、こういう役をいただけたかどうかは分かりませんが、ちゃんと年代に合った役を演じられることは、とてもありがたいです」。
■「撮影が終わって家に帰ると“幸せだな”って」
まだまだ追い詰められていくという爽。愛していた夫に不倫をされるなど、もしリアルで起こったなら立ち直れないぐらい人間不信に陥りそうだが「私はあまり役を引きずらないタイプなので…」とあくまでプライベートとは切り離して考えているという。それでも「悲しいシーンも多いので、無事に撮影が終わって家に帰ると、のろけではありませんが、旦那さんがいてくれて、爽に比べたら幸せだなと思うことはありますね」と照れくさそうに感謝を語る。
前述したように、今後さらにドラスティックな展開になっていく本作。さわやかで明るいイメージがある新川が劇中どんな姿に変ぼうしていくのか――「本当にいろいろな感情が出てくるので、注目してほしいです」という新川の新たな一面にぜひとも注目したい。(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)
木曜ドラマF『ギルティ~この恋は罪ですか?~』は、読売テレビ・日本テレビ系にて毎週木曜23時59分放送。