実話をもとにした人間ドラマ『クラウズ~雲の彼方へ~』がディズニー公式動画サービス「Disney+(ディズニープラス)」で10月23日より配信となる。主人公となるのは、余命宣告を受けながらも、家族や友人、恋人、そして音楽と共に精一杯に青春を駆け抜け、人々に名曲を送り届けた高校生のザック・ソビアック。
【動画】『クラウズ~雲の彼方へ~』予告編
■実話の持つ重み… ザックの生き様に涙が止まらない!
音楽の才能を秘めた17歳のザックは、癌で余命6カ月を宣告されていた。親友であり音楽パートナーのサミーとともに夢でもあったアルバムを制作するザック。生み出した楽曲は思いもよらず多くの反響を巻き起こすが、一方ではザックの病状も悪化していた…。
残された時間に何をするかーー? 高校生が背負うにはあまりにも過酷な運命が描かれるが、“実話”であるという重みが、より本作を力強いものにしている。大学進学や恋人との未来も考えられず、同級生が当たり前だと思っていることが叶わないザック。闘病もつらいものとなり、どれだけ心の中で葛藤があったことかと切なくなるが、ザックは最後までキュートな笑顔と優しさで周囲を包み込む。病気になったこと=苦しいこと、悲しいことで立ち止まらないところに、本作の最も大切なメッセージが込められており、彼のキャラクターとその周囲の人々の温かさに涙する人も多いはずだ。
ザック役を演じるのは、アーティストとしても活躍するフィン・アーガス。フィンが、闘病の様子や、甘い歌声、優しい微笑みなど、ザックの生き様を見事に表現している。フィンは「ザックのことは、2013年に(ザックの楽曲)『クラウズ』がiTunesでナンバーワン・ヒットになって、すごく話題になった時に聞いていた」といい、「ザックを演じるという名誉を与えてもらえたのは、とても大きな贈り物だった」と喜びを口にしている。
■ザックが教えてくれたこと… 名曲『クラウズ』に込められた思い
ザックだけでなく、彼の両親や、友人のサミー、恋人のエイミーにもモデルとなった人がおり、役者たちは、実際に演じる本人と対面して、役作りに臨んだという。役者たちは、実話を描く物語に身を投じたことで、人生観にも変化が起きたことを明かしている。
現地で開催されたオンライン会見で、サミー役のサブリナ・カーペンターは、「生きている瞬間に感謝することを学んだ」とコメント。そして、「サミーと私は、幸運なことに、この映画製作の過程を通して、とても親しくなったの。そして、彼女は音楽について、ザックたちの関係についてたくさんのストーリーを私に話してくれたわ。親友を失いかけている中で、彼女がどういうことを経験したのか…私には同じことはできないわ。サミーは、本当に素晴らしいハートの持ち主よ。彼女を演じることは、本当に名誉なことだった」と振り返る。
エイミー役のマディソン・アイズマンも「私の人生観を完全に変えたわ」と語り、撮影前に「フィンと私はミネソタに行って、ザックの家族やエイミーたちに会ったの」と明かす。「エイミーは私たちに、カップルとして彼らが一緒に体験したすべてのことや、彼らがお互いをどれほど愛し合っていたか教えてくれたわ。
また、フィンは「死にかけていることを知らなくても、一生懸命に生きることはできる」というザックの言葉が胸に刺さったと語る。「ザックの心の中で3ヵ月を過ごした後では、喪失や悲しみに対してポジティブな見方ができるようになった。外に出て、鳥がさえずっているのを聞くと、"ワオ! なんて美しい日なんだ"と思う。誰かのためにドアを開けたり、見知らぬ人に微笑みかけたり、お母さんが期待していないときにハグしたり…そういうちょっとしたことが重要なんだ」と日常の美しさに気づいたという。
そういった生きる力、愛の尊さを音楽に乗せて伝えてくれることも、本作の大きな魅力だ。映画のタイトルにもなっている楽曲『クラウズ』は、ヒットチャートを駆け上がり、人々に感動をもたらした1曲。劇中では曲の誕生から、大ヒットの裏側も描かれるが、動画の視聴回数が伸びていく過程には大いにワクワクとさせられた。
『クラウズ』で歌われるのは、別れの切なさ、大切な人への感謝、再会の願い……。さわやかな旋律の中に込められた、ザックのメッセージが胸に響く。
映画『クラウズ~雲の彼方へ~』は、10月23日(金)よりディズニープラスで独占配信。