女優の武井咲が3年ぶりにドラマ復帰する2021年1月7日20時放送のドラマスペシャル『黒革の手帖~拐帯行~』(テレビ朝日系)の新キャストとして、渡部篤郎、毎熊克哉、安達祐実、風間杜夫の出演が発表された。
【写真】武井咲の和服姿が美しい 2017年連続ドラマ『黒革の手帖』原口元子役の姿
2017年に放送された連続ドラマ『黒革の手帖』で、“稀代の悪女”と呼ばれる原口元子役を史上最年少で演じた武井。
安達が演じるのは、金沢の高級クラブ『アルテローズ』のママ・板橋レイナ。店に入ってきた元子に早々にママの座を奪われ、プライドを傷つけられたレイナは、どうにか元子を追い落とそうと、ある策を企てる。
「いつか『黒革の手帖』に出てみたいと思っていたので、今回のお話をいただいたときはとてもうれしかったです」と出演を喜ぶ安達。自身の役柄については「レイナは、『黒革の手帖』に出てくる人物の中では比較的単純な女性なのではないかと思います(笑)。お店にやってきた元子にいろいろ意地悪はするけれど、そこまでしたたかにはなりきれない女性で『もっと上手くやれば陥れることができるのに…』と思ってしまうほどでした(笑)」と語っている。念願の出演でどんな存在感を見せてくれるのか、注目だ。
毎熊が演じるのは、金沢で派遣社員として働く男・森村隆志。父親を自殺に追い込んだ人物への復讐(ふくしゅう)心に燃える森村は、金沢にやってきた元子と出会い、その後の人生を大きく左右する出来事に直面することになる。渡部は、総売上1千億円を誇る神代ソリューションズのCEO・神代周吾を演じる。
毎熊は「僕が演じる森村は、この作品の時間軸の中に出てくる時点ではすでにかなり追い詰められている状態。だけど生まれながらにして不幸だったかと言ったら、決してそういうわけではなく、たまたま出会った悪魔のような男(神代)によって人生を変えられてしまうんです。なので、もしこうなっていなかったら森村はどんな男だったのだろう、ということを考えながら演じました」とコメント。
渡部は本作への出演について、「『黒革の手帖』も『拐帯行』も昔の作品ですが、それを現代に置き換え、やり続けるというのはとても素晴らしいことだと思います。松本清張作品のような不朽の名作と言われるものを継承していくことは、僕らの世代やその下の世代にとっても貴重な経験になるのではないでしょうか。そんな思いから、以前に武井さんがやられた『黒革の手帖』も拝見し、今回呼んでいただけて大変光栄でした」とオファーを振り返った。
そして、風間は、妻と旅行に来ていた佐藤良樹という男性を演じる。風間は「僕の演じる佐藤良樹は哀しい。この作品は、そんな人間を救い上げてくれる」とメッセージを寄せている。
ドラマスペシャル『黒革の手帖~拐帯行~』は、テレビ朝日系にて2021年1月7日20時放送。
■渡部篤郎(神代周吾役)
『黒革の手帖』も『拐帯行』も昔の作品ですが、それを現代に置き換え、やり続けるというのはとても素晴らしいことだと思います。松本清張作品のような不朽の名作と言われるものを継承していくことは、僕らの世代やその下の世代にとっても貴重な経験になるのではないでしょうか。そんな思いから、以前に武井さんがやられた『黒革の手帖』も拝見し、今回呼んでいただけて大変光栄でした。
武井さんはお芝居をしていて隙がない。それが武井さんの力であり、魅力なのだと思いますし、年齢は僕のほうが上ですが、そんな彼女のお芝居に助けられている部分がたくさんあります。武井さんの演じる元子は“悪女”ではありますが、ご覧になる皆さまにはむしろそんな風に見ていないのではないでしょうか。“悪女”と言われる元子が痛快に上り詰めていく様を見て、また楽しんでいただけたらと思います。
■毎熊克哉(森村隆志役)
僕が演じる森村は、この作品の時間軸の中に出てくる時点ではすでにかなり追い詰められている状態。だけど生まれながらにして不幸だったかと言ったら、決してそういうわけではなく、たまたま出会った悪魔のような男(神代)によって人生を変えられてしまうんです。なので、もしこうなっていなかったら森村はどんな男だったのだろう、ということを考えながら演じました。
さらにそんな森村が元子と出会ったことで与えられた影響、逆に森村が元子に与えた影響、というのもこの物語の中では重要な部分のひとつではあると思います。元子は森村よりも遥かに強い人間で、なかなか強くなれなかった森村が元子と接したことで次への一歩を踏み出すことができたのではないでしょうか。
正直森村はいい人でもないし、かといって悪くもなりきれない。そうやってあがいている人って世の中にたくさんいるんじゃないかと思うんです。そんな普通の男が追い詰められて悪に手を染めてしまう――かなり低いところまで落とされてしまった男が元子と出会って、どんな風に変化をするのか、その波を楽しんでいただけたらと思います。
■安達祐実(板橋レイナ役)
いつか『黒革の手帖』に出てみたいと思っていたので、今回のお話をいただいたときはとてもうれしかったです。夜の世界の女性たちの、華やかだけれどドロドロとしたプライドのぶつかり合いはすごく面白いですし、作品自体には重みがあって、とても好きな世界観だったんです。
私が演じたレイナは、『黒革の手帖』に出てくる人物の中では比較的単純な女性なのではないかと思います(笑)。お店にやってきた元子にいろいろ意地悪はするけれど、そこまでしたたかにはなりきれない女性で「もっと上手くやれば陥れることができるのに…」と思ってしまうほどでした(笑)。レイナは躍起になって元子に対抗しようとしているんだけど、やっぱり元子は一枚も二枚も上手なんです。逆にそこがレイナの人間臭くて、かわいい部分なのかもしれませんが…。
武井咲さんとは以前に別の作品でちょっとだけご一緒したのですが、今回もとても楽しかったです。ドラマの中の元子と同じように、登場すると、はっとするような華やかさと美しさがあるんですよね。
そんな武井さんが演じる元子が刑務所から返り咲いてきて、再び夜の世界に戻ってきます。
■風間杜夫(佐藤良樹役)
『黒革の手帖』チームは、本当に気持ちが良い。連ドラで培われた絆が現場に行き渡っている。コロナ禍での撮影だからこそ、信頼関係が際立って見えた。
武井さんとは何度か仕事をする機会があって、可愛い高校生の制服姿がついこの間のような気がするのに、複雑な役柄を演じて見事なのには、女優としての成長に目を見張るばかりだ。
僕の演じる佐藤良樹は哀しい。この作品は、そんな人間を救い上げてくれる。