歌手の沢田研二が主演を務める山田洋次監督の最新作『キネマの神様』の新キャストとして、俳優のリリー・フランキー、志尊淳、前田旺志郎の出演が発表された。3人とも山田監督作品への出演は初めて。
【写真】映画『キネマの神様』追加キャスト陣
松竹映画100周年を記念し企画された本作は、作家・原田マハによる同名小説の映画化。当初主演を務める予定だった志村けんさんに代わり、沢田が俳優の菅田将暉と2人1役で、それぞれ現在パートと過去パートの主人公を演じる。
かつて映画の撮影所で名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求めた主人公ゴウは、時を経て家族にも見放されたギャンブル好きのダメ親父となっていた。だが、ゴウが信じ続けた“映画の神様”が、ひとつの家族に奇跡をもたらす―。
リリーが演じるのは、1950~60年代の日本映画黄金期に活躍し、助監督のゴウ(菅田)が師匠とする映画監督・出水宏。多くは語らないが映画撮影において確固たるこだわりを持ち、ゴウに監督としての在り方を背中で教えるような男だ。
リリーは「山田洋次監督、沢田研二さん、志村けんさん。僕の憧れのスターの方々と、同じフィルムの中に存在できたことが、幸福です」とコメントしている。
志尊が演じるのは、テラシン(小林稔侍)が経営する映画館「テアトル銀幕」でアルバイトをするイマドキの青年・水川。一見調子の良い今どきの青年だが、「テアトル銀幕」を通して現代のテラシンや淑子(宮本信子)、そしてゴウ(沢田)と会話を重ねる中で関係性を築いていく役どころとなる。
志尊は「自分の人生において、山田洋次監督作品に出演させていただける事があるなんて思ってもいませんでした。スタジオに入った瞬間から感じる、緊張感、繊細さ、熱量。
前田は、ゴウ(沢田)の孫・勇太を演じる。落ちぶれたゴウを一人の人間として見つめ、眠っていた才能に気づくという、現代のゴウにとってのキーパーソンと言える存在だ。内気で部屋にこもりがちな一方、ゴウとは他の誰よりも信頼関係を築いていく。
「自分がまさか山田洋次監督作品に携われる日が来るなんて思ってもいなかったので、ものすごくテンションが上がりました」と素直な喜びを明かした前田。監督の指導について「正直、山田監督は厳しかったです。しかし、それは僕にだけではなく自分自身に対してもで、映画を作る事への一切妥協しないあの姿勢は映画への愛に溢れており、心の底からリスペクトしています」と改めて山田監督に尊敬の意を表した。
映画『キネマの神様』は2021年4月16日より全国公開。
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