『明日の食卓』菅野美穂らワンオペ育児の危機　幸せと緊迫が入り交じる場面カット解禁 (2021年4月19日)

女優の菅野美穂が主演を務め、高畑充希、尾野真千子が共演する映画『明日の食卓』より、3人が演じる三者三様の“母親”像を切り取った場面写真が解禁された。【写真】息子たちを学校へ送り出す留美子（菅野美穂） 映画『明日の食卓』場面写真 椰月美智子による同名小説を映画化する本作は、子を持つ親なら誰もが直面する社会問題を取り上げながら、ラストには希望の光を描き出すエンターテインメント作品。監督は社会派エンターテインメントの旗手、瀬々敬久。 神奈川県在住の仕事復帰を目指す43歳のフリーライター・石橋留美子（菅野）。大阪府在住の30歳のシングルマザーで息子を愛情深く育てながら懸命に生きる石橋加奈（高畑）。静岡県で優しい夫と自慢の優等生の息子に囲まれ幸せそうに暮らす36歳の専業主婦の石橋あすみ（尾野）。解禁された場面写真では、同じ「ユウ」という名前の小学5年生の10歳の息子を育てる“3人の母親”たちが、母親、そして女性として三者三様に懸命に生きる姿が切り取られている。 2人の息子を持つ留美子は、慌ただしい朝に息子たちを学校へと送り出し、母親らしい姿を見せる一方、息子である悠宇は暗い部屋で耳を閉し何かにおびえているようで、この一家に降りかかる問題を予感させる。 また生活費を切り詰め懸命に暮らすシングルマザーである加奈が、息子に真剣な表情で向き合い、そして小さな体で息子をしっかりと抱きしめる姿からは、2人の温かくも厳しいリアルな日常が伝わってくる。 さらに一見優雅な暮らしを送るように見えるあすみだが、息子・優を不安げな表情で見つめ、さらには一人ぼうぜんと立ち尽くす姿も写し出されており、果たして彼女に何が起こるのか…降りかかる事件を予感させる。 自分なりに注いできたつもりの愛情も、子どもたちには思うように届かない。ワンオペ育児や困窮するシングルマザー、世の母親たちを取り巻く環境はかようにも過酷。「こんなはずじゃなかった」と理想と現実の狭間で揺れ、息子への愛と憎しみを行ったり来たりする母親たち。そんな母親の感情を複雑な気持ちで受けとめる息子たちとの間で、すれ違っていく思い。それぞれの母親が子育てに奮闘している姿は、どこか「見たことがある」ようで決して他人事ではないリアルな現実を感じさせる。 映画『明日の食卓』は、5月28日より全国公開。