フジテレビ森田一義アワー 笑っていいと
も!』公式サイトより

 『笑っていいとも!』が危ない。7,000回を越えるフジテレビの長寿番組が視聴率で苦戦している。

 かつてライバル番組を次々に打ち切りに追い込んだ脅威の人気番組だが、最高視聴率27.9%を記録したのは1988年の話。その後も長く2桁を維持していたが、昨年は日本テレ日系『DON!』(現在は放送終了)に抜かれ首位陥落。今月も『ひるおび!』(TBS系)、『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)に次ぐ3位という日があり、5%台という数字も珍しくなくなった。関西では4年も前から低迷が顕著だ。

 あるテレビ評論家は「他の番組の宣伝やタレント個人のPRなどタイアップばかりが目立つ。裏番組では震災以降の深刻な日本の惨状を伝えているので、ノーテンキな内容に嫌悪感を持つ視聴者もいるのでは」とその原因を指摘するが、当のフジテレビ関係者はこれをどう見ているのか。

「視聴者から届くネガティブな意見としては子役オーディションとか企画に対する不満などありますが、もうひとつ"タモリさんの司会が以前より鈍ってきた"という声も年々増えていますね」

 タモリは65歳、確かに本来なら生番組の司会は辛い高齢で、近年は中居正広にバトンタッチするというウワサもよく耳にする。

タモリさん本人もそれを気にされているようで、尊敬する黒柳徹子さんに相談したところ、"私みたいにやればいいじゃない"と言われたとか」(同関係者)

 77歳の黒柳が司会を務める『徹子の部屋』(テレビ朝日系)は、『笑っていいとも!』より6年も長いが、こちらは録画番組。途中VTRを差し入れることもないため作りは生番組風だが、撮りだめして放送されるため司会者への負担は少ない。黒柳からのアドバイスに従えば、『いいとも!』も録画番組にすればまだタモリの司会はイケるというわけか。

「テレフォンショッキングだけの出演に絞って録画するという案を出す関係者もいます」(前出関係者)

 最近では、このテレフォンショッキングでトークが終わるときの観客の定番リアクション「え~!」が出ないこともあり、スタジオの空気も低迷している様子が伺えるが、名物コーナーの録画出演に絞るというプランには「番組の作りが後退した感が強くなる」と反発も強いという。

 『いいとも!』と言えばタモリの代名詞だが、そろそろ潮時か、それともリニューアルか、このまま数字に回復傾向が見られなければ、いよいよフジテレビも決断を迫られるかもしれない。


(文=鈴木雅久)



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