3-0でリバープレートを退け、バルセロナが危なげなくクラブワールドカップを制しクラブ世界一の座に輝いた。たった2試合とはいえ、世界最強のスター軍団は、数々のスーパープレーで日本のサッカーファンを魅了した。

しかし、今回のバルセロナ来日にあたり、一部のサッカーファンの中では、プレー以外のある“行動”に注目が集まっていたという。

「4年前にバルセロナが来日した際、当時監督だったグアルディオラがリラックスを目的とし、選手たちに自由行動時間を与えました。そのおかげで、メッシが横浜のヨドバシカメラ、イニエスタが銀座線、ダニエウ・アウベスとアドリアーノが秋葉原、ビジャとペドロが横浜ランドマークタワー、グアルディオラ監督が浅草、プジョルとピケに至っては京都で目撃されました。世界のスーパースターたちが無防備に歩いているんですから、日本各地で大騒ぎでしたよ。Twitterがバルセロナ祭りになっていました」(スポーツライター)

 前大会と違って、今大会のバルセロナの日程は少しタイトだった。ルイス・エンリケ監督も、前回ほど自由な時間を選手たちに与えることはできなかったようだ。
しかし、それでも各所にスーパースターたちは散らばり、ファンを喜ばせた。

「時間もあまりなかったので、遠出をする選手は少なく、ラキティッチやブスケッツが横浜の夜景とミニゴルフを、ダニエウ・アウベスとアドリアーノの仲良しコンビは、ホテルの周りを散策した程度みたいです。そんな中、今回一番ハデな行動を取ったのは、なんといってもネイマールですね。表参道の“GaGa MILANO”に突然現れ、腕時計16個などを迷うことなく購入し、その金額は2,000万円だったそうです。それに対し、前回、銀座線の吊革に掴まっていた写真がTwitterに出回ったイニエスタは、スタッフたちと横浜市営バスに乗っていました。ネイマールのスターらしい豪快な自由行動に比べ、イニエスタの庶民的な観光地巡りにファンも親近感が湧き、『近くにいても気づかないかも』『食ってるものも質素そう』『こいつが売ってるワインすげー安いんだよな』と、好感度が高まってます」(同)

 存分に羽を伸ばし、日本を楽しんでくれている選手たちだが、治安の悪い国ではこうはいかない。
来年のクラブワールドカップも日本開催が決まっているが、バルセロナには今年のヨーロッパチャンピオンズリーグも優勝して、来年もまた、日本観光をゆっくり楽しんでいってほしいものだ。
(文=沢野奈津夫)