4月28日、韓国でとあるポルノ映画が公開された。原題を直訳すると『若いお母さん』。

今作でシリーズ5作目となる、韓国で人気のポルノ映画作品だ。一体どんな作品なのだろうか? 

『若いお母さん』が初公開されたのは、2013年。礼儀や道徳において、日本よりも“お堅い”イメージのある韓国においては、日本のAVやポルノ作品では数え切れないほど作られてきたであろう「人妻もの」「若妻もの」というジャンルが、新鮮だったのだろうか? しかし、シリーズを観賞したネット民のレビューを見てみると、単にその設定やエロ描写に対する期待や満足だけで、この作品が評価されているわけではないことがわかる。

「ベッドシーンがなくても見られる作品。ポルノ業界における秀作のひとつ」「エロ映画だけど、意外に楽しめる映画だった。見て後悔しない作品」など、下半身だけにとどまらず、その作品性が評価されている。


 その人気を示すかのように、『若母』シリーズは毎年1作品以上、コンスタントに製作されてきた。一時は韓国のポータルサイト「NAVER」のダウンロードランキングで堂々の1位を記録したこともあり、シリーズスタートから3年がたつが、インターネット上では各作品がいまだに人気で、それぞれ10万ダウンロードを記録しているほどだという。

 前述の通り、俳優たちの演技やストーリーへの評価が高いことが、人気を後押ししている。とはいえ、やはりあくまでもポルノ作品。気になるのは、そのエロ度だろう。確かに内容はどれも、主人公がエロい人妻と出会い、男女の関係に至るという、月並みなもの。
しかし、この手の映画を見る男性諸氏が期待しているのは、エロ描写とともに、“月並み=クラシック”な設定をいかにして盛り上げているかだろう。『若母』シリーズの設定やキャラクターを振り返ると、サブキャラも含めて、家庭教師、女性上司、嫁の母親といったように古典的な設定ばかり。

 しかも今回公開される新作では、とある島を舞台に、元ポルノ女優のお母さんが登場するという設定。シリーズの各作品予告編を見てみると、お世辞にも出演女優がかわいいとは言いがたいが、それは逆に作品の内容、質が高いことを示しているのかもしれない。

 もちろん肯定的な反応だけでなく、「映画とはいえ、設定がやりすぎ」や「反社会的な内容」などという否定的なコメントも寄せられている『若母』シリーズ。それでも、ポルノ作品ながらこれだけ反響を呼んでいる点には、興味が沸くばかりだ。