みなさんは、自動車運転免許って持ってますか? 免許を取るために必ず通わなきゃいけない自動車教習所、あれがダルくて取得をあきらめたなんて人も、結構いるんじゃないかと思います。

 免許は欲しいけど、教習所は嫌だ! そんな人にピッタリのマンガがあります。

このマンガに出てくる教習所に通えば、もしかしたらたった2日で免許が取れて、しかも、ものすごいドライビングテクニックまで身についてしまうかもしれません。というわけで、今回は世にも珍しい自動車教習所マンガ『東京板橋マルソウ自動車教習所』を、ご紹介しましょう。

 本作の作者・古沢優先生は、暴走族マンガを数多く手がけており、作品のタイトルに「特攻」というキーワードが入っている率がめちゃくちゃ高いです。本作も、元暴走族の教官が熱血指導してくれる教習所の物語です。自動車教習所がテーマというのも相当珍しいですが、メインの舞台が板橋区というのも、なかなかレアです。

 早速、内容をご紹介しましょう。
なんといっても、冒頭に掲げた「もしかしたらたった2日で免許が取れる」というところが気になりますよね。それ以外にも、画期的サービスで魅力満載の、この教習所。入所すると、すごい2大特典が!

<どこでも印鑑>
 好きなところに勝手に教習印を1カ所だけ押せるという、夢の特典。ここぞという時、たとえば「みきわめ」の時とかに使えば、より効果的! 僕も、こんな教習所に通いたかった……。

<ロイヤルスペシャルスーパー教習券>
 1時間だけ、元レースクイーンでマドンナ教官の杉本夏生ちゃんの、教習が受けられます。なんというダイレクトな色仕掛け!
 
 しかも入所早々、いきなり実車教習開始です。
最初の教習はドライビングシミュレーターみたいなやつでイメージをつかむのが一般的ですが、この教習所は、かなり実践的な方針のようです。いきなりの実車教習に戸惑っている生徒には、受付のお姉さんが優しく……

「69号車だって言ってんのがわかんねーの!!」

と、ややキレ気味ですが、すごく親切に教えてくれます。こんな型破りすぎる教習所ですが、ちゃんと公認教習所なんでしょうか? 普通の人は心配になりますよね。でも大丈夫、ちゃんと看板に「公認」って書いてありますから、安心です。左のほうにミクロな文字で小さく「未」と書いてあるのが気になりますけど……。

 教官はもちろん、さわやかイケメンが教えてくれます。
……っていうか、予想通り、完全にヤンキーです。

 そして教習車はもちろん、教習車とは思えないほどにエアロを装着しまくった、カッチョいい車がお出迎え。踏切とか上り坂でエアロがバキバキするレベルの、車高の低さも魅力です。

 教習車のスペックは、ロングノーズにノーサス、自慢のカラーリング、シートはバケット、バリバリの福岡チューン……だそうです。

 ちなみに教官は元暴走族のため、まれに仮免教習中に族の抗争に巻き込まれることがあります。というか、日常茶飯事です。
族の抗争に巻き込まれたら、当然スピードオーバーやスピンターンなど多少の暴走運転をしてパトカーに追われることがありますが、仮免教習中だから問題ありません。

「安心しろ、おまえは無免だ、取り消しになる事も免停になる事もねーよ」

 なんという斬新なロジック! その発想はなかった!!

 このような過酷な教習を受けた見返りとして、入所初日なのに、もう次が卒業検定。合宿免許よりも断然早い!!

 さらに、この教習所独自のスペシャルコースで「暴走教習」というのがありまして、教官が全員元暴走族というメリット(!?)を生かして、生徒に暴走族の走り方、並びにその精神などを徹底的に教え込みます。その様子はこんな感じです。

「前の車がチンタラおせー時はヨォ、まずアオる」
「いーか、日本の道路はすべて自分の道だと思え!!」

 それって、教習所で一番言っちゃいけないセリフだろ……。

 というわけで、もしかしたら2日で免許が取れるかもしれない『東京板橋マルソウ自動車教習所』をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか? なにげに、Vシネマの実写版もあったりする人気マンガです。


「どうしてもすぐに免許が欲しい、多少荒っぽくても構わない」とお急ぎの方は、こういう教習所で教習を受けてみるっていうのも、ありかもしれませんね。本当に、この教習所が板橋にあるのかどうかはわかりませんが……。