マセキ芸能社公式サイトより

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、テレビ各局も対応に苦慮しているが、最も、その余波を受けているのがテレビ東京だ。

 同局では、一般人を主役に据えた番組、一般人との“触れ合い”を売りにした番組が多数あるが、それらが存続の危機に瀕しているのだ。

 まず、同局でもトップ3に入ろうかという人気番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』だ。同番組は、出川とゲスト、ディレクターが電動バイクに乗って旅をし、バッテリーがなくなったら、店舗や民家を訪ねて充電をお願いするもの。道中で出川と、街の人々が握手やハグをしたりする、“濃厚接触”のシーンが目玉になっており、一般人との触れ合いがなければ成立しない番組だ。

「タレントや一般人を感染させるわけにはいかないため、新型コロナの感染が広がってからはロケができない状況です。事態の収束が見えない中でのロケ再開は極めて危険。ロケ済みの若干のストックはあるようですが、それが尽きた場合、番組は“休止”に追い込まれるかもしれません」(スポーツ紙記者)

 また、同様にさまぁ~ずの街ブラ番組『モヤモヤさまぁ~ず2』も、店舗などに入って、一般人と交流する番組とあって、こちらもロケが中断している。

「空港で入出国する外国人を待ち受けてインタビューし、ケースバイケースで、入国する外国人を密着取材する『YOUは何しに日本へ?』も深刻です。訪日する外国人が激減したため、ロケに出ても、“獲れ高”が極めて低く、密着するとなると、濃厚接触になってしまう。同番組は4月から放送枠が30分拡大するが、番組内容を根本的に見直さなければ、存続は厳しいでしょう」(同)

『世界!ニッポン行きたい人応援団』は、日本に行きたい外国人を募って、内外でのロケを敢行してきたが、世界的に新型コロナが蔓延する中では、続行が難しい。

『世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~』は4月から、『ナゼそこ?』に改題し、放送曜日を月曜から木曜に移動したが、海外ロケが困難になるため、日本国内に対象を絞る形への変更を余儀なくされた。

「3月いっぱいで同局を退社する、鷲見玲奈アナのMCでおなじみの『家、ついて行ってイイですか?』は、深夜、終電が出てしまった後に、タクシー代を払う代わりに、一般人の家までついていって、話を聞く番組だが、先週、東京都知事や首都圏の県知事が夜の外出の自粛要請を出したため、ロケを中止。この要請は4月12日まで継続されるが、さらに延長される可能性も高く、時節柄のん気に取材などしていられないはず。

テレ東の人気番組が揃ってピンチに陥っています」(同)

 同局では、コストを削減するため、このような番組が多数存在し、それが売りになっていたが、新型コロナ感染拡大の影響が長引くことが予想される現状では、『出川哲朗の充電~』を始め、多くの人気番組が存続の危機に直面したといえよう。