河井あんりオフィシャルサイトより

 公職選挙違反疑惑が直撃している自民党の河井案里参院議員に、今度は“下半身スキャンダル”が噴出した。今週発売の「週刊新潮」(新潮社)に「『河井案里』に3人のセフレ」という衝撃的なタイトルの記事が掲載されたのだ。

 記事によると、広島地検による公選法違反容疑での捜査が、醜聞発覚の発端だったという。

「秘書ら3人が同容疑で逮捕されたことを受け、案里氏は3月に滞在先のホテルで広島地検の家宅捜索を受けています。この時、地検が証拠品として押収したものの中に、案里氏の携帯電話が入っていた。通信内容の解析を進める中で、3人の男性と親密なやりとりをしていることが判明したのです」(地元放送局記者)

 新潮はこの「3人」の素性について、捜査関係者のコメントとして「“広島県政のドン”とも呼ばれた県議会の議長経験者」「県議会議員の当選同期」、さらには「元公設秘書」と匿名で報じている。同誌はそれぞれの人物を直撃し、事の真相を確かめているようだが、実はこの記事が出る前、地元マスコミや警察関係者の間では、単なる下半身のスキャンダルでは済まない不穏な情報が流れていたという。

「実は、このネタは新潮以外の週刊誌もキャッチしていたというのです。

記者が現地入りして取材をしていたようですが、なぜか報じたのは新潮のみだった。お蔵入りになったのは、3人のうちの一人と“密約”があったからではないかという話が出ています」(前出の記者)

 一体どういうことなのか?

 広島の政界事情に詳しい警察関係者が声を潜めてこう明かす。

「案里議員のお相手とされる一人の親族に、法曹関係者がいるそうです。その親族が、週刊誌側と交渉して記事を出すのを止めさせたという話です。両者の間で数千万円単位の金銭のやりとりがあったといううわさも出回っており、県警も、事の真偽も含めて状況を注視しているといいます」

 金銭を受け取ってネタを引っ込めたとすれば、それはブラックジャーナリズムそのものであり、週刊誌側も批判されるべきだろう。しかし、初当選した昨年7月の参院選の公示前に、自民党本部から1億5,000万円という異例の資金提供を受けていた金回りのいい案里氏だけに、「さもありなん」である。

 一方、広島地検による案里氏の捜査には、安倍晋三首相が強行した黒川弘務東京高検検事長の定年延長問題が関係しているともっぱらだ。「モリカケ問題」の事件化を阻止するなど官邸に従順な黒川氏を検察トップの検事総長に据えることで、検察の掌握をもくろむ「官邸側」と、司法の独立性を死守しようとする「検察側」との暗闘が、案里氏捜査の背景にあるとされる 。

「案里氏のホテルでの強制捜査も、情報がいち早くメディア側に漏れていた。なんとしても案里氏を立件したい検察側が、積極的に情報をリークしているとの見方も出ています。官邸側も対抗して捜査を妨害するような情報を流そうと躍起になっていますから、今後もさらに情報戦が過熱すると思われます」(公安情報に詳しいジャーナリスト)

 次に飛び出す爆弾は何か――?