北朝鮮当局が、今年5月に清津(チョンジン)造船所で発生した駆逐艦「横倒し」事故を受けて、同造船所の技師や設計員、作業班長、一般労働者など約94人を、炭鉱や鉱山などに追放処分したことが明らかになったと、韓国のサンドタイムズが報じた。

追放の対象となったのは、艦体総組立職場や設計集団、艦体組立班、検査班、海軍協力技術班など、事故と直接的に関連のある部署に所属していた人員で、朝鮮労働党中央委員会と内閣が共同で下した処分命令に基づき執行されたという。

関係筋がサンドタイムズに明らかにしたところでは、党中央は今回の事故を「技術的なミスではなく、思想・精神的な問題の現れ」と規定し、「反党・反革命的人物として即時に排除すべき存在」と断じたという。中には、特殊溶接などの高度な技能を持つ技術者も含まれており、現場では強い反発の声が上がっているとも伝えられた。

「現場で汗を流してきた者たちがすべて罪人扱いされている。溶接技術者まで排除すれば、清津造船所に未来はない」と、ある幹部は不満を漏らしたという。

」を推進する口実となったもようだ。

事故は、5000トン級の駆逐艦が進水式典中に突如として船体が横倒しになった異常事態であり、北朝鮮の造船技術の未熟さが国際的に露呈した。まさに「全世界に赤っ恥をさらした」ものであり、党の威信にも傷がつく結果となった。

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