北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日、金正恩総書記がロシアのプーチン大統領に宛てて返信を送ったと伝えた。これは、ロシア側から祖国解放80周年を祝う祝電が寄せられたことへの返答であり、金総書記は返信の中で「赤軍将兵の犠牲的精神と不滅の功績が祖国解放の歴史に刻まれている」と述べ、ソ連軍の役割を称賛した。
さらに金総書記は「共通の敵を撃滅する抗戦で結ばれた両国の戦闘的友誼と団結は、帝国主義者の横暴な覇権を打ち破る長きにわたる行路でその生命力を誇示した」と強調。歴史的な血縁的結びつきが、現在の朝露関係を「最も強固な戦友関係、包括的戦略パートナーシップ」に高めたと主張した。
また、両国の協力は「強国建設と多極化した新世界の創設を促す尽きない原動力となっている」と位置づけ、未来志向的な国家関係の構築を誓った。金総書記はプーチン氏の指導力を称え、「ロシア軍と人民は必ず勝利する」と確信を示し、「偉大なロシアに常に勝利と栄光があるよう祈る」と結んだ。
北朝鮮とロシアはウクライナ戦争以降、軍事協力や経済分野で急速に接近しており、今回の書簡もその関係強化を象徴するものとみられる。金総書記が「世界の多極化」を強調した点は、米国主導の国際秩序に対抗する姿勢を改めて示した格好だ。
一方、朝鮮労働党の金成男(キム・ソンナム)国際部長は15日、平壌の万寿台議事堂で第1副議長イワン・メリニコフ同志をはじめとするロシア連邦国家会議代表団と会談した。