ここ数年間、日本株の人気テーマとなったのが訪日外国人による爆買いを表す「インバウンド消費」だ。しかし、ここに来てその代表銘柄とも言える企業の業績が大減益となった。
外国人客数とインバウンド消費は過去最高を継続中
インバウンド関連株として、注目を集めていたラオックス(8202)や三越伊勢丹ホールディングス(3099)などが大幅な減収減益になった。インバウンド関連株の好調は終わったとの見方もあるが、実際は訪日外国人数と、その消費額は過去最高が続いているのだ。これは、インバウンド消費の対象が変わってきた結果だと、東洋証券の宝田めぐみさんは指摘する。
「訪日人数が最も多い中国人はこれまで、炊飯器や宝飾品などの高額商品を購入していました。しかし、昨年後半からは高級品の売上げは減少、一方で化粧品や医薬品などのお手ごろ価格の日用品は引き続き好調。なお、同様の傾向が香港でも見られていました」
そうなると百貨店の業績は今後も厳しいと予想されるが、ドラッグストアやディスカウントストアなどは好調が続きそうだ。しかも、帰国後に日用品をネット通販で購入する外国人も増えている。
■新タイプのインバウンド注目株PERPBR詳細情報 セリア(2782)/【最低購入価額】70万円30.1倍6.58倍【コメント】訪日客に100円ショップが人気。浅草店などは、訪日客を意識した店舗作りに。 ドンキホーテホールディングス(7532)/【最低購入価額】35万円20.9倍2.42倍【コメント】インバウンドによる売上高は順調に増加。「電子決済システムや流通関連は、新しいインバウンド株と言えます」(フィスコ・小林大純さん)
形を変えて伸びていく「新タイプインバウンド」には今後も注目だ。

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