ロシアへの併合で活気づく「係争地」クリミアは クレジットカードもATMも使えなかった [橘玲の世界投資見聞録]

       

 クリミアはワインの名産地としても知られていて、とりわけスパークリングと白ワインが有名だという。港沿いにはお洒落なレストランが並び、観光客が楽しそうに食事しているが、お金がないのではどうしようもない。けっきょく、ホテルの近くの雑貨店で黒ビール(300円)とピロシキ(150円)を買って夕食にした(貧乏旅行時代を思い出した)。

セバストポリ(クリミア)はロシアの愛国主義の象徴で
子どもたちのキャンプ地としても好まれている

 翌朝、ホテルにやってきたのはナターシャという60代の女性だった。サンクトペテルブルクの生まれだが、父親がソ連海軍の軍人で、6歳のときに家族でセバストポリに赴任したという。父親はたちまちこの街を気に入り永住の地に選んだので、それから60年ちかくずっとセバストポリに暮らしているという。父親は海軍の高官だったようで、キューバでカストロの軍事顧問をしていたこともあるという。

 ナターシャは軍人一家で、亡くなった夫も息子の一人も海軍だという。だがこれは珍しいことではなく、ソ連時代のセバストポリは黒海艦隊の基地のある閉鎖都市で、軍関係者以外は立ち入ることができなかった。

 冷戦終焉後、おそらくは夫が亡くなってからだろうが、セバストポリに観光客がやってくるようになると、ナターシャは得意の英語を活かしてガイドの仕事をするようになった。だが2014年にロシアがクリミアを併合して以来、外国人旅行者はほとんど訪れなくなり、英語を話すのは1年ぶりだという。初対面にもかかわらず個人的なことをいろいろ教えてくれたのは、気さくな性格だからだろうが、英語で会話できる機会がめったにないという理由もあるようだ。

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2018年8月16日の経済記事

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