まだ働いた経験のない学生が新卒で入社するにあたり、自分に合う企業を選ぶのは難しいもの。入社後に「こんなはずではなかった」という後悔やミスマッチが数多く起きるのは、彼らに選別眼が身についていないからといってもいいでしょう。
そこで参考にしたいのが、実際に新卒で企業に入社した社員のクチコミです。

 就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営する株式会社ヴォーカーズは、新卒入社社員に限定し、「あなたはこの企業に就職・転職することを親しい友人や家族にどの程度勧めたいと思いますか?」という設問を設け、0~10点の点数形式で集計。自分が勤める企業を大切な人に勧められるかどうかは、自社に対するロイヤルティの高さを示すと考えられることから、上記の結果を『新卒入社して後悔しない企業ランキング』として発表しました。

 では、新卒入社した社員による『新卒入社して後悔しない企業ランキング』の上位に選ばれたのは、どんな企業でしょうか?

※集計期間内(2016年10月~2019年2月)にVorkersへ投稿された新卒入社社員からのアンケート回答10万6661件のうち、回答が10件以上ある2407社のスコアを対象。社員として1年以上在籍した企業の情報であることや、500文字以上の自由記述項目とヴォーカーズが定めた8つの評価項目への回答があることも条件とした。

1位サントリー、2位三井不動産
多様な業界がベスト5に

『新卒入社して後悔しない企業ランキング』1位に選ばれたのは、サントリーです。2位は三井不動産、3位にはマッキンゼー・アンド・カンパニーがランクインしました。メーカーからディベロッパー、コンサルティングファームと、多様な業界が選ばれています。

後悔させないポイントは、
「挑戦」と「教育」

 今回のランキングでトップ5にランクインした企業の社員クチコミから見えてきたのは、新しいことに「挑戦」する機会があること、そしてトレーナーや先輩からのフォロー、チームワークがある「教育」体制に対する満足です。

1位 サントリーホールディングス社員のクチコミ

「『やってみなはれ』に代表されるように、新しいことに挑戦しようという社風が根付いている。特に若手社員は士気が高く、自己実現の為に働いている人が多い。失敗に対しても前向きに捉える社風。

営業現場ではメンバーの意見が尊重され、マネージャーもそれを後押ししてくれるので仕事も円滑に進みやすい」(営業、男性)

「社員が同じ方向を向いているため、チーム同士揉めることなく、手柄云々なくプロジェクトを進めていける。信頼できる先輩社員も多いのでフォローしてもらえる環境が整っている。それぞれの年次に合わせた研修があり、キャリアアップしていける体制が整えられている」(営業、女性)

2位 三井不動産社員のクチコミ

「大きなプロジェクトの契約やフォローアップすることができるので、仕事に対してやりがいを感じることできる。失敗することもあるが、上司や同僚がフォローしてくれることも多く、失敗を恐れずにチャレンジすることができる環境で仕事ができ、過去を振り返ると自分が成長していることを感じることができる。(法人営業、男性、三井不動産)」

「下手な座学をするよりもとにかくやってみて覚える、といったやり方が浸透している。やりっぱなしということもなく、先輩社員がきちんとフォローする体制ができていてとても良い。社員、とりわけ若手社員が少ないこともあり、部署の人間全員にみっちり指導を受けて、確実に成長させる体制ができている。(営業・開発、男性、三井不動産)」

 新卒で入社した社員にも挑戦する機会を与えるのはいいことですが、何も教えられずにいきなり挑戦するのは誰しも怖いもの。そこで、組織として社員を育てていく風土がある会社なら、成長をより実感できることになり、入社後のギャップも小さくなって、入社後の後悔を小さくさせるのではないでしょうか。

(本記事はVorkers[ヴォーカーズ]からの提供データを元に制作しています)

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