日本の若者が極右化しているのではなく 革新=リベラルが絶望的に退潮している [橘玲の日々刻々]

       

 こうして、日本では40代を境にして「保守」と「革新(リベラル)」が逆転していることが発見された。この傾向は5年後の2017年に行なわれた読売新聞・早稲田大学共同世論調査ではさらに顕著で、若い世代は共産党を「保守」、維新を「リベラル」に分類し、自民党は共産党や(旧)民進党より「リベラル」だと認識していたのだ。

 拙著『朝日ぎらい』(朝日新書)では、このデータを紹介して、「私たちは右と左が逆になった『不思議の国(鏡の国)のアリス』のような世界に住んでいる」と論じた。メディアや政治評論家がいまだ当然のように使っている「保守」対「革新(リベラル)」という分類は、まったく使い物にならなくなっているのだ。

 遠藤晶久/ウィリー・ジョウ『イデオロギーと日本政治』(新泉社)では、日本社会における政治イデオロギーの逆転をはじめとして、ビッグデータを駆使してさまざまな「通説」が実証的に検証されている。そこからわかるのは、「日本の右傾化」や「若者の保守化」など、当たり前のようにいわれていることのほとんどに根拠がないという驚くべき「事実(ファクト)」だ。

「日本の若者は右傾化しているのか?」

『イデオロギーと日本政治』で扱われているテーマは多岐にわたるが、ここでは「日本で極右支持は広がっているか?」と、「日本の若者は右傾化しているのか?」を見てみたい。

 西欧諸国の先行研究では、極右支持者は年齢が若く、男性で、宗教には入っておらず、教育程度が低く、社会経済的地位の低い単純労働者や自営業者、無職に多い傾向があるとされている(失業は極右支持を促す実質的な要因としてよく指摘される)。職業と宗教は社会への統合を働きかける重要な機能を果たしており、社会に統合されていないひとたちが極右的(ナショナリスティック)な政策を求めているのだ。

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2019年3月14日の経済記事

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