JR九州の株主優待は、毎年3月末時点の株主を対象に実施されており、内容は「100株以上を保有する株主に、保有株数に応じて『鉄道株主優待券』や『自社グループ株主優待券』を贈呈」というもの。
今後も「鉄道株主優待券」や「自社グループ株主優待券」がもらえる点に変わりはないが、以下の3点が変更になる。
(1)これまで「割引券」として利用できた「自社グループ株主優待券」が、現金同様に利用できる「金券タイプ」に変更される(1枚=500円で、複数枚同時利用可。ただし、お釣りは出ない)。
(2)新たに100株以上の株主を対象として、「JR九州高速船株主優待割引券」(福岡~釜山間を運航する高速船「QUEENBEETLE(クイーンビートル)」及び「BEETLE(ビートル)」の1名分の往復チケットを1万4000円で購入できる割引券)1枚を贈呈。
(3)長期保有優遇制度が導入され、500株以上を3年以上にわたて継続保有する株主は、「鉄道株主優待券」や「自社グループ株主優待券」の贈呈枚数が増加される。
これらの株主優待の変更は、2020年3月末時点の株主名簿に記載または記録された株主から適用される。
なお、「鉄道株主優待券」とは、1枚につき1名分の片道の運賃・料金を50%割引するもの。料金割引は片道行程における特急券・グリーン券(個室は除く)・指定席券に利用できる。
また、「自社グループ株主優待券」が利用できる施設は以下のとおり(※2020年3月期の株主優待の対象施設)。
◆JR九州高速船(「QUEENBEETLE」及び「BEETLE」)
◆JR九州ステーションホテル小倉
◆JR九州ハウステンボスホテル
◆JR九州ホテルズ系列ホテル
◆おおやま夢工房(奥日田温泉うめひびき、道の駅 水辺の郷おおやま、梅酒蔵おおやま)
◆JR九州フードサービス各店
◆JR九州ファーム各店
◆JR九州ドラッグイレブン
◆萬坊各店
【※2020年5月4日追記】
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2019年3月末の株主に贈呈された「鉄道株主優待券」の有効期限が延長に。従来は2020年5月末まで有効だったが、1年間延長されて、2021年5月末まで有効と変更された。
(100~1000株未満は100株ごとに1枚増)
◆JR九州グループ株主優待券5枚(2500円分)
◆JR九州高速船株主優待割引券1枚 500株以上 ◆鉄道株主優待券5枚
(100~1000株未満は100株ごとに1枚増)
◆JR九州グループ株主優待券5枚(2500円分)
◆JR九州高速船株主優待割引券1枚
※継続保有期間3年以上で、鉄道株主優待券を1枚、
JR九州グループ株主優待券を2枚追加。
(1000~1万株未満は
1000株超過分200株ごとに1枚増)
◆JR九州グループ株主優待券5枚(2500円分)
◆JR九州高速船株主優待割引券1枚
※継続保有期間3年以上で、鉄道株主優待券を2枚、
JR九州グループ株主優待券を4枚追加。 1万株以上 ◆鉄道株主優待券55枚
(1万株~2万株未満は
1万株超過分300株ごとに1枚増)
◆JR九州グループ株主優待券5枚(2500円分)
◆JR九州高速船株主優待割引券1枚
※継続保有期間3年以上で、鉄道株主優待券を2枚、
JR九州グループ株主優待券を4枚追加。 2万株以上 ◆鉄道株主優待券100枚
◆JR九州グループ株主優待券5枚(2500円分)
◆JR九州高速船株主優待割引券1枚
※継続保有期間3年以上で、鉄道株主優待券を2枚、
JR九州グループ株主優待券を4枚追加。
JR九州の株主優待は、「鉄道株主優待券」「自社グループ株主優待券」に「JR九州高速船株主優待割引券」が追加された(ただし、元々「自社グループ株主優待券」でも高速船の割引は受けられた)。「自社グループ株主優待券」は、割引券タイプから現金代わりに使える金券タイプに変更され、使い勝手はよくなったと言えるだろう。九州在住の人や九州出張の多い人などは、保有を検討してみてもよさそうだ。
JR九州は、主に九州地方で鉄道事業を手掛ける企業。新幹線や観光列車の運行で知られる。2020年3月期(通期)の連結業績予想は、すべて前期比で売上高0.4%増、営業利益11.4%減、経常利益14%減、当期純利益13.7%減。
■九州旅客鉄道(JR九州)業種コード市場権利確定月陸運業9142東証1部3月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り3620円100株36万2000円2.57%※株価などのデータは2020年2月17日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。