一昔前は「男性は総合職、女性は一般職」と、同じ企業に就職する際でも、性別によって職種が分けられているケースは少なくありませんでした。しかし近年では、女性の総合職採用が当たり前になり、重要なポジションに登用される人も増えてきています。

 就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社は、すでに10万人以上の登録がある2021年卒の学生ユーザーがOpenWorkでどんな企業に注目し、企業研究を行っているのかを調査。これまでも発表されてきた人気企業ランキングではわからない、学生が社員クチコミを「実際に調べている」企業を明らかにしました。

 今回はその中から、21年卒の女子学生が注目している企業をランキング形式で紹介します。

※OpenWorkを利用する2021年卒の学生ユーザー10万7237人(2020年2月6日時点)に限定し、検索された数の多い企業を集計。今回はその中から、女子学生4万2541人に検索された数の多い企業をランキングにしている。

1位資生堂、2位アクセンチュア
女子学生が選ぶ就職注目企業ランキング

「女子学生が選ぶ、就職注目企業ランキング」1位に選ばれたのは、資生堂です。2位は「男子学生が選ぶ、就職注目企業ランキング」1位のアクセンチュア、3位には全日本空輸ANA)がランクインしました。

女子学生が選ぶ注目企業は
最終品メーカー、サービス業が多い

 今回のランキングでは、男子学生にも選ばれた2位アクセンチュア、4位エヌ・ティ・ティ・データ、7位楽天などもランクインしていましたが、女子学生ならではの企業もたくさんみられました。

 それが1位資生堂、9位花王といった化粧品や日用品メーカー、3位ANAや6位日本航空JAL)の航空会社です。

 では実際に、女子学生に注目されている企業にはどういった働きがいや成長環境があるのか、新卒入社した社員のクチコミから見ていきましょう。

1位 資生堂の社員クチコミ

「年功序列の従来的組織であったが、近年は外資系企業からの中途社員、海外からの人材が重要なポジションに就くなど、新しい血を積極的に取り入れようとしているのがうかがえる。また化粧品会社らしく女性の意見は尊重される傾向にあり、要職に就く女性社員も多い。

語学を含む研修やセミナーなどの機会は多く、人材の育成、能力開発への投資は多いと思われる」(クリエイティブ部門、女性)

2位 アクセンチュアの社員クチコミ

「常に新しい分野に挑戦でき、優秀な人材に囲まれて切磋琢磨できる。退職した後、どこの会社でもやっていけるだけの実力をつけることができる。ただし、私が在籍していた頃は残業時間が半端なかったため、それなりの犠牲をする覚悟は必要であったかと思う。

 プロジェクトをベースにいろいろな分野に挑戦できるため、また個人のパフォーマンスに対する要求度は非常に高いため、一般企業に就職するよりも速い速度での成長が可能だと思う。キャリア開発はアサインされたプロジェクトの中で行われる。希望するプロジェクトにアサインしてもらえるようにコネを作ることやパフォーマンスを上げることが非常に大切」(コンサルタント、女性)

3位 全日本空輸(ANA)の社員クチコミ

「この仕事に就かなかったら行くことのなかったであろう場所に国内国外共に多く赴き、経験を積むことができる。また、様々な人と接することで気付きが多くある。常に習熟が続くので緊張感を持ちながらステップアップできる。エコノミークラスからビジネスクラス、ファーストクラスと業務できる範囲が広がったり、パーサーやチーフパーサーとしてクラス責任者もしくは便の責任者としてCREWをまとめる立場となる」(客室乗務員、女性)

 今回は上位3社の社員クチコミを紹介しました。いずれの企業も、女性が活躍できる環境や成長できる場が整っていることがクチコミからうかがえます。働きがいを持てる企業に就職したい女子学生にとって、これらの企業は魅力的に映っているといえるでしょう。

(本記事はOpenWork[オープンワーク]からの提供データを基に制作しています)

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