新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)で、全国の医療関係者には大きな負荷がかかっている。人気の医学部だが、医療現場の在りようを眼前にしたとき、本当にこの道に進みたいのか、問い直すいい機会となるのかもしれない。2020年は大学入試センター試験最後の年であり、問題が難しく平均点も下がったことから、安全志向で志望ランクを下げる動きも見られた。国公立大医学部合格力の全国ランキングをお届けする。(ダイヤモンド社教育情報)
ベスト10入りした長崎の「青雲」今回の「国公立大医学部合格力」全国ランキングは、少なからず細かな順位変動があった。
1位は前回に続き灘(兵庫)である。国公立志向の強い関西勢では、前回8位から3位になった東大寺学園(奈良)、前回2位から5位の甲陽学院(兵庫)がベスト10の常連校として並ぶ。いずれも中高一貫男子校だ。前回5位だった大阪星光学院(大阪)は12位となった。
九州勢では、前回6位から2位の久留米大学附設(福岡)、同3位から4位のラ・サール(鹿児島)が例年通り実績を上げている。昭和薬科大学附属(沖縄)は前回の9位から2つランクダウンした。
北海道の北嶺は4位から6位に、愛媛の愛光は11位から8位となっている。ラ・サールとともにいずれも寮のある学校で、医学部を目指してじっくりと勉学に励むにはいい環境なのかもしれない。
7位から9位になった東海(愛知)は、私立大も含めた医学部合格者数では例年全国トップの実績を誇る。13位から10位となった広島学院(広島)はカトリック、東海は浄土宗がベースにある学校だが、いずれも中高一貫男子校だ。