上場ゼネコン大手4社の
年収ランキングの順位は?

 今回、ダイヤモンド編集部では、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い建設会社ランキング」を作成しました。対象は、単体従業員数100人以上の上場建設会社138社で、2020年4月期~21年3月期となります。

 東日本大震災の復興事業や東京オリンピック・パラリンピック関連事業などの影響で、建設業界は長らく好景気が続いてきましたが、今回はちょうどコロナ禍が始まった最初の1年が対象期間となります。21年3月期の売上高では、大手ゼネコンの鹿島、大林組、大成建設、清水建設の4社全てが減収に陥りました。

 こうした影響が出ているのかどうか。早速、年収ランキングを見ていきましょう。

1位は鹿島で1135.2万円
2位は大気社で1078.3万円

 1位は大手ゼネコンの鹿島で、平均年収1135.2万円、平均年齢は44.1歳。鹿島は2011年度以来毎年売上高が伸びており、2020年度は2兆108億円と2002年以来18年ぶりに2兆円を超えました。しかし今回の年収データの対象である2021年度3月期は1兆907億円と新型コロナウイルスの影響を受けて減収しています。なお、2022年度3月期は2兆79億円と再び2兆円を超えています。

 2位は大気社で、平均年収1078.3万円、平均年齢は43.1歳。大気社は主にビル空調や産業空調(工場など)の設備設計や施工を行う会社です。2020年度3月期の売上高2253億円に比べ、新型コロナウイルスの影響を受けた2021年度3月期は2025億円と減収。しかしビル空調は第1四半期こそ影響が大きかったが、その後は回復に向かったとのこと。

2022年度3月期は2092億円と再び増収に転じています。

 3位の大林組は平均年収1032.1万円、平均年齢は42.6歳。4位大成建設は平均年収985.1万円、平均年齢は42.9歳。5位の清水建設は平均年収971.2万円、平均年齢は42.8歳。3~5位までは大手ゼネコンが並びました。

 実はトップ5は1年前のランキングと同じ顔ぶれで、順位もまったく同じ。そして5社すべて東京に本社を置く企業となりました。

 ランキング完全版では、6位以下の計138社のデータを掲載しています。ぜひチェックしてください。

(ダイヤモンド編集部 吉岡綾乃)

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