毎年、全国民の注目度が高い「都道府県魅力度ランキング」だが、今回はその前哨戦ともいっていいであろう「住民による都道府県魅力度ランキング」を紹介する。

 このランキングは、あくまでも住民が「自分たちの都道府県が魅力的であるかどうか」を評価したものであり、本調査を行ったブランド総合研究所にとって、初の試みとなる。

 昨年の地域ブランド調査における「都道府県魅力度ランキング2021」では、13年連続で北海道が1位であったが、果たして“住民の評価”でもトップを勝ち取れるのだろうか。また、同ランキング最下位であった茨城県の順位も気になるところだ。

 ブランド総合研究所は、都道府県ごとに住民の幸福度や定住意欲度、住民の悩みや地域の課題などを数値化する調査『第4回地域の持続性調査2022』を実施。その中で「お住まいの都道府県を魅力的だと思いますか」という問いに対し、「とても魅力的」「やや魅力的」「どちらでもない」「あまり魅力的でない」「全く魅力的でない」の選択肢の中から1つを選んでもらった。

 その回答のうち「とても魅力的」との回答を100点、「やや魅力的」を50点、その他の回答を0点として、都道府県ごとに有効回答の平均値を「住民による都道府県魅力度」とした。

 ちなみに、本ランキングは今年新たに作成したため、昨年と比較できるデータは存在しない。ここでは参考として、全国消費者を対象とした「都道府県魅力度ランキング2021」の順位と魅力度を併記した。

住民からの評価が最も高いのは沖縄県
魅力度ランキング1位の北海道は3位

 47都道府県で最も魅力度の高かったのは沖縄県で73.4点であった。同県では9割近い人たちが魅力を感じていることがわかる。2位は福岡県で69.9点。3位は地域ブランド調査の魅力度が13年連続1位の北海道で66.3点であった。

 ブランド総合研究所の田中章雄社長は、こう指摘する。

「県民による魅力度評価では沖縄県が断トツである。同県は消費者による『地域ブランド調査2021』の都道府県魅力度ランキングは54.4点で3位だったため、県民による評価(73.4点)の方がかなり高いということになる。一方で、北海道は消費者による魅力度は73.4点であるため、道民(66.3点)より一般消費者の方が評価が高いということになる」

 「住民による魅力度」がどのように変化していくのか、今後も注目していく。

(フリーライター 西嶋治美)

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