コロナ禍を脱し、日経平均株価が過去最高値を記録するなど経済が大きく変わろうとしている。そんな中、主要企業はどの大学から学生を採用したのか。
東大、早慶がトップ
総務省調査によれば、日本のインターネット利用率は約85%、13歳以上から60代前半までは9割以上に達した。いまやITは、現代社会における必須インフラとしての地位を確立していることがうかがえる。
ソーシャルメディアが急速に普及し、人々の情報収集やコミュニケーションの手段として不可欠な存在となっている。デジタルネイティブ世代の就活生にとって、身近なツールの一つだろう。
仮想空間上で交流や経済活動を行うメタバースやブロックチェーン技術を活用したWeb3.0など、新たな形も注目されている。そんな中、インターネット(IT系)会社も事業領域を広げており、優秀な人材を欲している。
2022年の4大インターネット会社の採用大学ランキングを見ると、1位はヤフー(23年10月にLINEヤフーへ社名変更。本稿では23年のデータのため「ヤフー」で表記)が東京大学、楽天グループとディー・エヌ・エーが慶應義塾大学、サイバーエージェントが早稲田大学だった。
果たして、23年のランキングに変化はあったのだろうか。
ヤフー、楽天、サイバーは東西私立ディー・エヌ・エーは国立が上位
23年のランキングでは、ヤフーは1位に前年2位の筑波大学が上昇。
楽天グループは1位が早稲田大学、2位が慶應義塾大学で前年と順位が入れ替わったが、早慶の強さは相変わらずだ。
サイバーエージェントは1位が早稲田大学で前年と同じ。2位が慶應義塾大学で、楽天グループと同じく早慶が強い。
ディー・エヌ・エーは、前年5位の京都大学が1位に上昇。2位に筑波大学、慶應義塾大学、早稲田大学が並んだ。
IT業界では人材獲得競争が激しくなっている。外資系の採用意欲が再び高まり、高収入が期待できるため人気は高い。これに対抗して、日本企業でも給与体系の見直しを進めている。
システムエンジニアからデータサイエンティストなどの先端IT職に就けば、高年収を狙える。
プログラミングの知識がなくてもソフトウエアを開発できるアプリケーションが増え、文系・理系の垣根は低くなった。とはいえ、先端IT職は統計学などの理系的な素養が求められるため、理系出身者の方が年収は上がりやすい傾向にある。
今後は生成AIに適切な指示を出せるプロンプトエンジニアなど、最新技術を持った人材が重宝されるだろう。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。