1位はファーストリテイリング
平均年収は1147.6万円

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、中国・四国地方(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知の9県)に本社がある上場企業を対象に「年収が高い会社ランキング2024【中国&四国地方】」を作成した。単体の従業員数が50人未満の企業は除外している。

対象期間は、2023年5月期~24年4月期。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位は、「ユニクロ」や「ジーユー」などを展開するアパレル会社のファーストリテイリング。平均年収は1147.6万円だった。

 同社は港区赤坂や江東区有明などに拠点となるオフィス(本部)を設けているが、登記上の本社は山口県山口市となっている。

 今回のランキングの対象となった23年8月期の業績は、売上収益2兆7666億円(前期比20.2%増)、営業利益3811億円(同28.2%増)、純利益2962億円(同8.4%増)と増収増益だった。売上収益と営業利益は2桁増となっている。

 業績だけでなく平均年収も大きくアップしている。22年8月期は、959.4万円だったが、今年は1000万円を超えた。前期比で2割弱、こちらも大幅な増加となった。

 2位には半導体関連装置の開発・製造などを行うローツェがランクイン。平均年収は984.1万円だった。

本社所在地は広島県福山市だ。

 今回のランキングの対象となった24年2月期は、売上高932億円(前期比1.3%減)、営業利益241億円(同8.6%減)、純利益196億円(同8.5%減)となった。

 24年2月期は減収減益だったが、前期に当たる23年2月期は売上高が22年2月期に比べて約4割増、営業利益が同6割超の増加を記録している。生成AI(人工知能)の普及などを背景に半導体の需要は拡大が見込まれており、業界には追い風が吹いていると考えていいだろう。

昨年上場廃止のベネッセHDは
4位にランクイン

 3位は、いよぎんホールディングス。平均年収は955.6万円だった。

 愛媛県の地方銀行、伊予銀行を傘下に持つ持ち株会社で、愛媛県松山市に本店を構える。

 4位には、教育事業や介護事業などを手掛けるベネッセホールディングスがランクイン。平均年収は934.3万円だった。

 本社所在地は岡山県岡山市だ。中学校向けの図書や生徒手帳などを発行する前身の会社が岡山県で創業しており、今も本社は岡山県にある。

 そんな同社は24年5月に上場廃止となった。

少子化を背景に、主力の教育事業を取り巻く環境は大きく変わっている。今後は意思決定のスピードを上げ、事業の改革を進めていくとみられる。

 5位は中国電力で、平均年収は790.5万円だった。中国地方の大手電力会社で、本社は広島県広島市に位置する。従業員数は3598人と、トップ5の中で最も多かった。

 ちなみに、6位は四国電力(平均年収766.4万円)だった。

 今回、平均年収が700万円を超えた企業は14社だった。ランキング完全版では、6位以下を含めた全98社を掲載するとともに、平均年収が700万円を超えた企業の数が多かった県を紹介する。ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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