創薬の自動化を支えるBiosero社とのグローバル連携に基づき
日本BD、日本市場における体制を発表


日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(以下、日本BD、本社:東京都港区、代表取締役社長:長瀬信弥)は、米国BD本社が2025年1月23日に発表した、創薬および開発プロセスの自動化と効率化を目的としたBiosero社(読み:バイオセロ)とのグローバル協業枠組み契約(※)に関連し、日本国内における体制を以下の通りお知らせいたします。

※BD and Biosero Collaborate to Enable Robotic Integration with Flow Cytometers Used in Drug Discovery and Development - Jan 23, 2025
https://news.bd.com/2025-01-23-BD-and-Biosero-Collaborate-to-Enable-Robotic-Integration-with-Flow-Cytometers-Used-in-Drug-Discovery-and-Development

日本BDは、Biosero社と事業提携をしているローツェライフサイエンス株式会社(以下、ローツェライフサイエンス)と連携し、日本国内でも本ソリューションの提供を推進してまいります。
上記の連携体制を通じて、自動化による拡張性、再現性、品質、スピードの向上を実現し、日本のお客様が革新的な治療法をより迅速に市場へ投入できるよう支援してまいります。

フローサイトメトリー自動化の重要性と期待される効果

フローサイトメトリーは、創薬および開発のさまざまな段階で使用される強力なツールです。たとえば、薬剤スクリーニングでは、膨大な細胞集団の中から単一細胞レベルで薬剤候補の影響を解析できます。また、細胞治療の製造過程では、製品の安全性と有効性を確保するために、各段階で細胞の特性評価に使用されています。

フローサイトメトリーの自動化は、拡張性、再現性、品質、スピードを重視するバイオ医薬品企業や 受託研究機関(CRO)にとって、ますます重要な要素となっています。BDはBiosero社という信頼性の高いラボ自動化のリーダーと連携することで、BD製フローサイトメーターをご利用いただいているお客様に新たな自動化の可能性を提供し、革新的な治療法の市場投入がさらに加速することを目指しています。

BDとBioseroによるフローサイトメトリー自動化の実装

本協業では、BD製フローサイトメーター機器ソフトウェアに新たな機能を開発し、Biosero社の「Green Button Go®」ソフトウェアとの互換性を確保することを目指しています。また、バイオ医薬品企業やCROに対して、ロボットアームとのスムーズな統合を可能にするカスタム研究支援も共同で提供して参ります。

従来、創薬および開発におけるフローサイトメトリーのワークフローには、多くの手作業が必要でした。たとえば、サンプルは通常、マルチウェルプレートを1枚ずつ手動で装置にセットして解析する必要があり、これは非常に時間のかかる作業です。
ロボットアームとの連携でこれらの作業は自動化され、加えてラボ自動化ソフトウェアによって、フローサイトメーター、ロボットアームやモバイルロボットの搬送機器、さらには分注機器等をひとつの通信エコシステム内で連携させることで、科学的プロトコルの自動化、ラボのトータルな生産性向上、人為的ミスの削減が可能になります。

製品展開と今後の展望

Biosero社の自動化ソフトウェアと互換性のある、新バージョンのBD製フローサイトメーター機器ソフトウェアは、以下の機種向けに2025年中に研究用途として地域の販売代理店を通じて提供される予定です。



BD FACSymphony A1™ フローサイトメーター(読み:ビーディー ファックスシンフォニー エーワン)
BD FACSymphony™ A5 SE フローサイトメーター(読み:ビーディー ファックスシンフォニー エーファイブエスイー)
BD FACSLyric™ フローサイトメーター(読み:ビーディー ファックスリリック)


また、BD FACSDiscover™ シリーズ(読み:ビーディー ファックスディスカバー)の機器も、将来的な統合に向けたロードマップに含まれています。

BDは、フローサイトメトリーのリーディングカンパニーとして、信頼できるパートナーとの協働による自動化と効率化を通じて、革新的な治療法の早期実現に貢献してまいります。

【製品概要】
販売名:BD FACSLyric フローサイトメーター
製造販売届出番号:13B1X10407000161
製造販売元:日本ベクトン・ディッキンソン株式会社

上記製品以外は研究用です。本製品は、疾病の診断・治療または予防に使用することはできません。

▼プレスリリースのPDFはこちらよりダウンロードいただけます。
https://prap.gigapod.jp/fbcc9cde10f8bb94552772f264f5e0511061e8c8e
※ダウンロード期日:2025-10-25

日本BD
日本BD(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社)は、BD(本社:米国ニュージャージー州フランクリンレイクス)の日本支社として1971年に創立(1985年日本法人化)。世界の製造拠点から、ライフサイエンス研究用製品、臨床検査・感染制御、環境検査関連製品、薬剤投与等の治療用製品を輸入販売しています。1987年に日本における製造物流拠点として開設した福島工場(福島県福島市西工業団地)では、細菌検査用の生培地やプレフィル用シリンジ(薬剤充填式注射器)を製造し、グローバルスタンダードの製品を日本の品質基準でお届けしています。BDは、2017年C.R. Bard社の買収(日本では株式会社メディコンとして運営)、2024年エドワード社よりクリティカルケア事業を買収し、アドバンスド ペイシェント モニタリングとして事業を開始する等、ポートフォリオの拡大を続け、日本においても、「明日の医療を、あらゆる人々に™」というパーパスの実現を追求しています。
主要製品:フローサイトメーター(細胞分離解析装置)および試薬、血液培養等の細菌・ウイルス検査システムや迅速診断キット、子宮頸がん検査システム、医療従事者を職業感染から守る針刺切創防止機構付きの安全器材や抗がん剤曝露から守る閉鎖式薬剤輸液システム、プレフィル用シリンジ、薬局の効率化をサポートする薬局ロボットなど。詳細は、https://www.bd.com/jp/
をご覧ください。

BD
BD(Becton, Dickinson and Company)は、医療分野での新たな知見を求め、診断や治療の質を向上させることで、「明日の医療を、あらゆる人々に™」というパーパスの実現を目指す、世界有数の医療機器・メドテック企業です。
患者さんの治療や医療プロセスに関する革新的な技術やサービスを開発することによって、医療の最前線で活躍する人々を支えています。世界で77,000人におよぶBD社員は、次世代の診断・治療法の研究開発の現場で研究者をサポートし、臨床現場における医療従事者の安全性や医療効率を向上するため日々努力をしています。世界のあらゆる国の医療機関とパートナーシップを組み、世界規模の最重要課題に取り組むとともに、顧客である医療機関と緊密に連携することで、医療効果の改善やコスト削減、効率化、安全性の向上、医療アクセスの促進に寄与しています。

Biosero,Inc.
BioseroはBICOグループの一員であり、研究者があらゆる段階で発見を指揮できるようにする、科学研究に特化したソフトウェアおよびラボ自動化ソリューションを開発しています。BioseroのGreen Button Go® ソフトウェアおよび統合サービスは、ラボの自動化を科学に適合させ、業務を加速し生産性を向上させる統合された技術エコシステムを構築するものです。さらにGreen Button Go® Orchestratorアプリケーションは、ライフサイエンス、バイオテクノロジー、製薬、診断研究におけるワークフローと業務を指揮する、一貫したラボ管理ソリューションを提供します。Bioseroは、世界の最も重要なニーズに取り組むことで生活の質を高めることに尽力する組織とのパートナーシップに情熱を注いでいます。詳細については、https://www.biosero.com
をご覧ください。

ローツェライフサイエンス
ローツェライフサイエンス株式会社は、2004年アイエステクノロジージャパン株式会社として設立し、2017年にローツェ株式会社の完全子会社となりました。茨城県つくば市の製造拠点から、ライフサイエンス研究用自動化製品、細胞培養自動化製品及びラボラトリーオートメーションシステムのインテグレーションまでトータルソリューションを提供しています。
詳細については、https://www.rorze-ls.com
をご覧ください。

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本プレスリリースは、報道関係者を対象に、BDグループに関する最新情報を提供するものです。

患者さんや一般の方向けに、顧客誘引や医学的アドバイスを目的としたものではありません。
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