米国 Autodesk 社(本社:米国カリフォルニア州/代表取締役社長兼 CEO:アンドリュー・アナグノスト、以下、Autodesk)は、建築・エンジニアリング・建設・運用(AECO)業界向けクラウド Autodesk Forma(R)(以下、Forma)を刷新し、AI ネイティブなエンドツーエンド型プラットフォームとして提供することを発表しました。今回の刷新により、建設プロジェクト管理クラウド Autodesk Construction Cloud(R)(以下、ACC)を統合し、企画・設計から施工、運用に至るまでをシームレスにつなぐライフサイクル基盤を実現します。
AECO 業界、大変革の最前線へ
AECO 業界はこれまで、超高層ビルや橋梁、病院、住宅など数多くの革新的なプロジェクトを実現してきました。しかし、分断されたワークフローや孤立したデータ、遅れがちな意思決定といった従来の手法では、急速に複雑化する課題に対応することが困難になっています。
この変革の要請に応えるべく、Autodesk は業界初となるエンドツーエンド型のクラウドベースの AI ネイティブプラットフォーム Forma を提供します。Forma は単なるツールの集合体ではなく、企画から設計、建設、運用に至るまでを一貫して支える統合型の環境です。既存の手法を否定するのではなく、最先端の技術によって強化し、新しい働き方と価値創出を実現します。
設計から施工・運用までをつなぐライフサイクルプラットフォーム
ACC の統合により、Forma は設計から施工、運用までをシームレスにつなぐライフサイクルプラットフォームへと進化しました。さらに、新しいクラウドベースの見積りソリューション「Autodesk Estimate」も含まれ、2D および 3D 数量拾いをコストや資材、労務計算に直結させることで、より精緻な見積りを可能にし、受注確度の向上を支援します。
また、初期段階の企画・敷地計画機能は「Forma Site Design」へとリブランディングされ、以下の様々な方法で利用できます。
Forma Site Design を利用し、初日から敷地計画を実施
Autodesk Revit(R)(以下、Revit)の次期バージョン(初の Forma Connected Client 認定製品)を通じ、Forma の業界別クラウド機能を利用(※)
データを「Forma Data Management(旧 Autodesk Docs)」に取り込み、強力な機能を活用(※)
ACC の機能は現在のワークフロー上で利用でき、移行や設定変更は不要
(※)詳細は後述参照
オランダの大手設計施工会社 Dura Vermeer 社(https://duravermeer.com/
)では、Forma Site Design と ACC を併用し、計画から施工までのワークフローを効率化しています。
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ロッテルダムの「Blaak 333」プロジェクト(画像提供:Dura Vermeer)
Dura Vermeer 社のデジタル建設部門ビジネスパートナーのゲルトヤン・ディッツェル(Gert-Jan Ditsel)氏は次のように述べています。
「Forma と ACC の活用により、初期設計から最終施工までのチーム連携が強化され、調整時間の大幅短縮や納期短縮が実現しました。これらのテクノロジーはクライアントへの成果を高めるだけでなく、ビジネスにおける新たなイノベーションの可能性を切り拓いています」
次なる進化:Forma Building Design と Forma Connected Client
ディッツェル氏の言葉が示すように、Forma はすでに現場での成果を生み出しています。
Forma のエンドツーエンド機能を基盤とした第一弾ソリューション「Forma Building Design」を、今後数か月以内にベータ版として提供予定です。本製品は、プロジェクトリーダーや、CAD や BIM を利用する設計者が、自動設計機能や統合解析機能を駆使して詳細な建物モデルを迅速に作成できる環境を提供します。直感的な操作性を備え、幅広いユーザが利用可能な次世代の設計ツールです。
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Forma Building Design は、コンセプトから BIM レベルの詳細設計までをシームレスにつなぎ、プロジェクトリーダー、 CAD・BIM を利用する設計者、プロジェクトのすべての関係者が、デザインプロセスに密接に関わることができます。
Forma Building Design のビデオは下記よりご覧いただけます。(※ビデオには音声がありません)
http://autode.sk/46wsCJV
さらに Autodesk は、既存のデスクトップアプリケーションとクラウドネイティブなワークフローを橋渡しする「Forma Connected Client」を導入します。Revit の次期バージョンが初の認定製品となり、ユーザはデスクトップ環境を離れることなく、エクスポートや再作業の必要なしに Forma のコンテキストデータ マーケットプレイスや環境解析、コラボレーション機能を直接活用できるようになります。今後はさらに多くのデスクトップ製品を Forma Connected Client として進化させ、より強力で横断的なワークフローを提供していきます。
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Revit ユーザは、 Forma Connected Client として、
デスクトップ環境を離れることなく Forma のクラウド機能を活用可能
変革の中心にあるのは「オープンでつながったデータ」
こうした進化の中心にあるのが「オープンでつながったデータ」です。Autodesk AI を基盤とする「オートデスク アシスタント」は、Revit、AutoCAD(R)、Civil 3D(R) に新たに搭載され、自然言語によるプロンプトでタスクの自動化や即時インサイト抽出を可能にします。
例えば AutoCAD では、図面を標準仕様に照らして瞬時に分析し、違反箇所を自動で特定。
これらは単なる改善にとどまらず、顧客がより多くを実現する力を解き放つ、大胆な飛躍です。
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Revit のオートデスク アシスタントにより、チームは自然言語のプロンプトを使って
プロジェクトのインサイトを即時に抽出
サイロからハイパーコラボレーションへ ― Forma Data Management が実現する新しい協働の形
データを没入型テクノロジーや AI を組み合わせ、フェーズや業種を超えて協力し合う「ハイパーコラボレーション」を実現します。デスクトップでもクラウドでも、リアルタイムでも非同期でも、柔軟にコラボレーションできる新しい働き方を提供します。
たとえば、デジタルホワイトボードツール「Forma Board」を活用すれば、チームはアイデアを出し合い、スケッチを描きながらコンセプトをリアルタイムに議論することができます。さらに、没入型の「Autodesk Workshop XR」を利用すれば、仮想空間に実寸大のモデルを展開し、建設前にデザインレビューを行うことが可能です。これにより、潜在的な問題点を早期に発見し、やり直しによる無駄なコストを未然に防ぐことができます。
この中核を担うのが、強力な共通データ環境(CDE)です。Autodesk Docs は正式に Forma の共通データ環境となり、「Forma Data Management」へ名称を変え、AECO プロジェクトに関わるすべての情報を一元管理するハブとなります。移行の必要なく、すべての Autodesk ユーザが統合されたデータアクセスとコラボレーションを享受できます。
Forma が切り拓く AECO の未来
Autodesk が掲げるビジョンは、シンプルかつ強力です。
ファイルから粒状データへ、サイロからハイパーコラボレーションへ、そして成果ベースの BIM を AI と自動化で拡張へ。
Forma は業界初のエンドツーエンド型 AI ネイティブプラットフォームとして、AECO 業界における計画・設計・施工・運用の方法を根本から変革します。
Autodesk University 2025(https://conferences.autodesk.com/flow/autodesk/au2025/digital/page/guest
)で紹介された、Stantec 社によるドバイ初の統合型がん専門病院や、デンバー国際空港の拡張計画は、その未来がすでに始まっていることを示す好例です。
Autodesk はユーザとともに、住まい、職場、インフラ、地域社会の設計・建設の在り方を変革していきます。Forma がもたらす未来は、つながりに満ち、創造的で、そして無限に広がっています。
Autodesk/オートデスクについて
1982 年に設立した Autodesk は、米国サンフランシスコに本社を構え、現在世界約 40 カ国・地域で事業を展開している「デザインと創造」のプラットフォームカンパニーです。サステナブルな建築物から次世代自動車、デジタルファクトリー、最先端技術を駆使した映画やゲームにいたるまで、ありとあらゆるものづくりのデザイン・設計・創造をテクノロジーの力でサポートしています。建設、製造、メディア & エンターテインメント業界における業務の効率化・自動化を促進する業界に特化したソリューションを搭載したインダストリークラウドを提供するほか、部門間のみならず業界全体の連携を実現し、業務プロセスを横断的にサポートする「デザインと創造のプラットフォーム」を展開し、より良い未来を築くべく、新たな可能性に挑戦するすべてのイノベーターを支援しています。
詳細については、https://www.autodesk.com/jp
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