スマホがニコ生配信のワイヤレスマイクに！

NTTとドワンゴが実証実験の開始を発表日本電信電話株式会社（以下、NTT）と株式会社ドワンゴは18日、2013年7月からスタートさせている2社の業務提携に基づいた取り組みとして、新たに手持ちのスマートフォンを、ニコニコ動画やニコニコ生放送などのワイヤレスマイクとして代用できる「スマホ拡張マイク集音技術」の実証実験を開始すると発表した。ユーザーがニコニコ動画などのコンテンツ収録を行う場合、音声録音の面では、その仕上がりは収録環境に依存するところが大きく、マイクから離れた位置の音がうまく録音できなかったり、生活音が入り込んでしまったりといった課題があった。また、有線の拡張マイクを用いるとケーブルの手配・配線が煩雑になるほか、マイク設置版が限定されてしまうという問題があり、ワイヤレスマイクシステムを用いようとすると、導入コストが高額になるため、一般ユーザーにはハードルが高いといった問題もあった。スマホがワイヤレスマイクに早変わり！気になる生活音もカットそこで、これらの課題を解消すべく、身近な手持ちのスマートフォンを、NTTの専用アプリでワイヤレスマイク化、「スマホ拡張マイク集音技術」を活かすことで、聞き取りやすい高音質な音に補正できるようにした。ユーザーは、配布されているAndroid版の「スマホ拡張マイクアプリ（実験）」と、Windows向けの動画収録用プラグイン「スマホ拡張マイクプラグイン（実験）」をダウンロード、作成したコンテンツに専用のタグ「スマホ拡張マイク」を付けて投稿すれば、実験に参加できる。期間は2月18日～3月22日だ。PCとWi-Fiで接続されたスマートフォンが追加ワイヤレスマイクとして使えるようになり、カメラから離れた位置の出演者音声などをクリアに収録する拡張機能と、入れたくない周囲の雑音を指定抑圧できる抑圧機能で、新たな撮影スタイルによる高音質なコンテンツが手軽に作成できる。特別な集音専用機材を導入することなく、手軽に動画音声を向上させられるため、放送主にはうれしい仕組みといえるだろう。今回は実証実験として、専用タグ付きで投稿されたコンテンツを対象に、この集音技術の効果検証を行う。「ニコラジ」を最新映像圧縮規格でリアルタイム配信する実験もさらにNTTとドワンゴは、もう1つの実証実験として、「ニコラジ」を最新の映像圧縮技術「H.265／HEVC」で圧縮し、Androidスマートフォンにリアルタイムで配信する実験も実施する。こちらの実験期間は2月18日～3月1日で、期間中の平日19:00～20:00に放送される「ニコラジ」を対象とし、Google Playで提供する実験専用アプリ「niconico 生放送高圧縮配信実験用」を用いる。ユーザーはこのアプリをダウンロードし、対象番組を視聴することで実験に参加できる。ただし、ニコニコアカウントでのログインが必要だ。これまでのニコニコ生放送をはじめとする多くの映像配信サービスでは、「H.264」という映像圧縮規格を用いてきたが、2013年に制定された新規格の「H.265／HEVC」を用いれば、圧縮性能が大幅に向上しているため、回線速度が遅くても映像が途切れにくいほか、より多くのユーザーが同時にアクセスできるといった利点を発揮でき、より高品質な映像配信が可能になると見込まれている。今回の実験のように、スマホ端末に対して大規模にリアルタイム配信を実施したものは世界でも例がなく、これが初めての取り組みになるそうだ。なお、この配信実証実験は、NTTメディアインテリジェンス研究所の高速映像圧縮ソフトウェアと、ドワンゴの大規模リアルタイム配信技術・アプリ実装技術によって実現可能となった。それぞれ告知ページで詳細案内が行われているので、関心のある人はチェックしておきたい。NTTとドワンゴでは、今後も映像とソーシャルサービスの高度化に関する技術開発を促進し、ユーザーの利便性向上に寄与していきたいとしている。（画像はいずれもニュースリリースより）元の記事を読む

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