最新デジタル化戦略、生成AI活用で効率化
電話面談システム「bellFace」をはじめテクノロジーを活用した営業支援システムの開発・提供販売を展開するベンチャー企業のベルフェイス株式会社(以下、ベルフェイス)は4月4日、株式会社池田泉州銀行(以下、池田泉州銀行)が、同社の「bellSalesAI」導入を決めたことを発表した。

導入は地方銀行として初の事例になり、池田泉州銀行ではグループ会社である池田泉州TT証券に続く取り組みで、グループ内の銀行・証券のリテール営業において全面導入を実施、外回り営業担当者を中心に活用することで営業活動の効率化を図っていくとしている。


池田泉州銀行では、デジタル戦略推進体制を強化中で、2025年度末に営業・業務生産性の30%向上を目標にさまざまな施策を打ってきている。今回は生成AIを活用したDX推進によって組織の生産性を高め、より本質的業務に注力、顧客満足度の向上を目指す。

「bellSalesAI」はベルフェイスが開発した対面営業を変革するAIアプリケーション。対面営業現場にAIの先進技術を導入し、営業に関わる事務作業の効率化と対面営業に生じがちなブラックボックスの解消、対話データを用いた営業改善を支援する。

スマホ1台で完結させられる手軽さをもちながら、Salesforceの自動入力を強力にサポート。商談の会話データなどからAIが必要項目を自動抽出し、Salesforceに自動入力を進めてくれる。商談後には自動でサマリー生成が行われ、SlackやTeamsへの通知もなされることから、情報共有も効率的に行える。

結果として営業担当者の手間は大幅に削減され、各案件の管理精度は飛躍的に向上、生産性アップはもちろん、浮いた時間を顧客対応に充てることで、より多くの顧客への充実したソリューション提案へとつなげていけると考えられている。

記録作成上の課題を解消し効率もアップ
池田泉州銀行では、金融商品の提案や約定手続きを行う際、金融機関として金融商品取引法に基づいた顧客との交渉内容の詳細記録を作成せねばならず、このプロセスは大きな業務負担になっていたという。

従来の業務フローの場合、営業担当者が顧客との会話をもとに記録を作成、個別にCRMシステムへと登録する仕組みが採られていた。しかし、これでは負担が大きい上に手作業によるため内容の網羅性や正確性にばらつきが生じるリスクがある。そこで、担当者の記憶や主観によらない客観的記録作成を効率良く行えないか検討を進めてきていた。


ベルフェイスの「bellSalesAI」導入により、今後は営業担当者が顧客との面談時にまず「bellSalesAI」アプリを起動させる。すると会話データをもとにAIが必要情報を自動抽出、顧客との交渉記録を瞬時に作成する。よって営業担当者の主観や記憶に頼ることなく、その場ですぐにデータを生成・蓄積していけるものとなる。

自動作成した交渉記録は、そのままCRMへの転記が可能であるため、事務作業時間や入力負担は大幅にカット可能、営業活動や顧客対応などより重要な業務に注力できる。

導入前の事前検証では、「bellSalesAI」の利用により業務効率化が図れることが確認でき、今後の実地でも担当者の業務削減効果が期待できるとされた。

「bellSalesAI」の採用における決め手としては、アプリの起動の容易さや単なる文字起こしだけでなくAI要約も可能であること、要約した文書の自然さなどもポイントになったという。

CRMの自動連携も検討中で、さらに記録内容が自動反映されるものとなれば、手入力作業はゼロとなり、情報共有の効率化をさらに進められるとも考えているとした。

池田泉州銀行では、今後も顧客の多様なニーズに応えられるよう、金融サービスのDX化を推進、利便性向上に努めていくとしている。

またベルフェイスでは、テクノロジーとデータで営業の未来を創造するという自社のミッションを実現するため、一層の支援活動を行っていきたいとした。

(画像はプレスリリースより)

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