マツダとミズノは7月6日、共同で開発した新コンセプトのドライビングシューズ「マツダ/ミズノ ドライビングシューズ」を発表。同日14時より、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」にて予約受注を開始した。
2015年からさまざまな分野においてエンジニアの技術交流を行っていたマツダとミズノ。マツダはクルマ、ミズノはスポーツ用品と異分野ながら、共通するのは「人間中心のモノづくり」。そんな2社が今回共同開発したのが、人と用具とクルマの調和によって「走る歓び」を提供するドライビングシューズだった。
そんな新しいドライビングシューズ、発売に先んじて体感してきたのでご報告する。大きな特徴は、運転のしやすさと歩きやすさを高次元で両立した点。つまり、ふだん履きとして快適な一方、運転するときは安定性の高い快適なペダル操作が可能になる、という代物だ。
【画像】マツダとミズノの新しいドライビングシューズ
履いてみる前にその見た目。デザインにうるさいマツダのカーデザイナーが見様見真似でシューズデザインを提案し、それをもとにミズノ側が「こうしたらいいのでは…ああしたらいいのでは…」と切磋琢磨で製品にまでこぎつけた。素材は、アッパー部(黒色)が牛革で、サイド部(グレー)がヌバック(起毛革)。かかとまで巻き込み型のソールはラバー。
「シューズのデザインはまったく初めてで。ミズノさんのお力を借りながら、マツダとしてのデザインを余すことなく折り込みました。黒とグレー、そして赤いタグ。現在のマツダらしいデザインに仕上がったと思います」(デザイン本部 ブランドスタイル統括部 デザイナー 寺島佑紀/藤川心平 両氏)
一見、軽そうに見えないデザインだが、その重さはなんと270グラム(27.0cmサイズ)。マラソン用のシューズで150グラム、一般的なスニーカーで300グラムを超えるというから、ハイカットデザインにも関わらず相当軽い。実際、手にとってみてもかなり軽かった。
なぜハイカット? ペダル操作をサポートする新機構とは
早速履いてみる。ハイカットなので足入れ性はイマイチかなと思いきや、足首部はベルト式(マジックテープ)であり、さらにベロの部分がしっかり伸縮するのでスルッと足入れ性は良好だ。
なぜ運転しやすくなるのか? 秘密は人間の足の動きをサポートする新機構にある。例えばアクセルペダルからブレーキペダルに踏み変える右足の動きを想像してほしい。アクセルを抜くために右足のつま先は体の方に近づく…これを「背屈」と呼ぶ。
渋滞中、アクセルとブレーキを繰り返し踏み変えていると、足のすねの筋肉がこわばってきて…という経験がおありだろう。そんな動きをサポートすべく、このドライビングシューズでは「背屈サポートアッパー」を開発。足首まわりに伸縮性の高いストレッチ素材を採用、そのストレッチ素材の戻る力(収縮力)がつま先を引き上げる動きを助けるのだ。ハイカットを採用したのも、この機能をシューズに取り入れるためである。
またこのストレッチ素材、踏み込み(底屈)時には伸びを抑える力となるため、踏み加減の微調整がしやすくなる。さらにアキレス腱部分にジャバラ構造メッシュを採用、踏み込み時のアッパーの変形を吸収してシューズのフィット感を維持してくれる。つまり底屈時もハイカットが邪魔にならないのだ。
さて本当に運転しやすくなるのか? いつも履いている普通のスニーカーと今回のドライビングシューズを履き比べ試乗を行った。乗ったのは、マツダが用意していた初代NAロードスター(MT車なので、クラッチペダルまである)。アクセルペダルは、現行マツダ車が採用するオルガン式ではなく吊り下げ式。
ドライビングシューズを履いて、いざクラッチミート。そして2速、3速とシフトアップしていく…正直、筆者は普通のハイカットシューズは足首の“固定感”があまり好きではなかった。しかし、このドライビングシューズの場合、なんの違和感もない。かかとを視点とした踏み変えもスムーズで、まるでシューズを履いていないような…というのは大げさだが、とにかく自然な履き心地・操作感なのだ。注目の背屈サポートについてだが、短時間の試乗では「なんとなく」というのが正直な感想。
しかし、クルマを降りて足首部のベルトを強く締め付けて足首を曲げ伸ばししてみると、たしかに背屈サポートの加減が強まっているのを実感。そう、足首部のベルトの締め付け具合で“背屈サポート力”も調整できるのだ。乗るクルマによって、例えばスポーツカーのように足を伸ばして着座、あまり背屈サポートが必要ない場合にはベルトを弱めに、一方でミニバンのように上からペダルを踏み降ろす、つまり足首の背屈力がより必要なクルマの場合はベルトを強めにするなど調整できるのはありがたい。長時間の運転ともなれば、さらに実感できるはずだ。
足裏のフィーリングを豊かにするミズノの技術
その後、自分のスニーカーに履き替えて運転。
そこで、またもやドライビングシューズに履き替えて運転。なるほど、足裏の感覚が違うのだ。ソールが厚く見えるのに、じつに豊かな情報が伝わってきて、ペダルとの密な関係を味わえる。じつはこのドライビングシューズのアウトソールは非常に立体的な構造なのだ。つま先からかかとまでの剛性バランスを考慮したアーチ形状を採用、そして極限まで薄くしているという。
薄くしてしまっては、例えばレーシングシューズのように歩行に向かないシューズになってしまう。そこでミズノが提案したソールが、「MIZUNO COB」だ。十分なクッション性を確保しながらも、足裏の情報伝達性を向上させる代物で、足裏と接するミッドソールの上面に特殊な凹凸構造が配されている。このデコボコにより、日常履きに使える快適さを確保しながら、運転時にはペダルからのフィードバックをより繊細に感じさせるダイレクトなフィーリングを提供する。
試乗を終え、歩いたり走ってみたりと試してみたが、これまた違和感がない。
「これまでのシューズは、ラダーフレーム構造。今回のドライビングシューズはモノコック構造。クルマに例えれば、そんな違いがあります」とはドライビングシューズの開発に携わったマツダ車両開発本部の梅津大輔氏。氏は、GVCをはじめ、マツダ車の走りの開発に携わるエンジニアだ。
その点についてミズノのグローバル研究開発部 次長の佐藤夏樹氏は、「我々としてもドライビングシューズを手がけるのは初めてでした。普通のスポーツシューズとドライビングシューズでは、足裏にかかる荷重の大きさがまったく違います」
つまりこれまでは足裏への荷重ほぼすべてをソールで吸収する構造だったが、ドライビングシューズに求められる機能としては、より小さな荷重に対しての視点が重要。繊細なペダルワークや踏み変えにはソールだけでなくアッパー部も含めて剛性チューニングが大事だったのだ。という意味で、路面からの衝撃をほぼ一手に受けるラダーフレームではなく、ボディ全体での剛性、リニアな動きを実現するモノコック、なのだ。
「アウトソールはタイヤ、ミッドソールはサスペンション…ドライビグシューズはクルマの開発とも似ているんです。ちなみに今回採用しているシューズのヒモも、足首の背屈や底屈時の動きをサポートする太さを選んでいます。
足裏の素肌感覚、かかとのホールド感、そしてサポート性はあるのにまるで窮屈でない足首の自由な感覚。マツダとミズノが作った新しいドライビングシューズへのこだわりはハンパではない。
クラウドファンディング「マクアケ」で1000足が目標!
しかし価格は安くない。なぜ高いかといえば、今回のドライビングシューズの機能を最大限発揮させるため、トップアスリート向けシューズを生産するミズノの国内工場で職人がひとつひとつ丁寧に作り込むからだ。普通に店頭においては見向きもしてもらえず、埋もれてしまう可能性も…。
そこで2社がとった販売方法が「マクアケ」だ。いわゆるクラウドファンディングサービスで、コアなファンや「この商品はおもしろそうだ」と”応援”してくれる人に直接販売する方法を取る。ドライビングシューズの数量は、1000足販売が目標。
この「マクアケ」ではほかにもさまざまな商品を扱っているが、全国150万人いる会員の1年以内のリピート購入は70%。チャレンジングな商品を「マクアケで買う」という消費行動がすでに広まっている。
そんな「マクアケ」ユーザー含め、マツダ/ミズノのファン、そして全国のクルマ好きにどれだけ支持されるか…。「じつは今でも不安なんです」(マツダ/ミズノ担当者)とのことだが、さてその結果はいかに。
■Makuake(マツダ/ミズノ ドライビングシューズのプロジェクトサイト)
https://www.makuake.com/project/drivingshoes/
〈文=ドライバーWeb編集部〉

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