韓国旅行中、駅やバスターミナル周辺の裏道を歩いていると、「MOTEL(モーテル)」という看板を掲げるホテルによく遭遇する。
ビジネスホテル風の落ち着いたモーテルもあるが、ピンクの電飾が施され、さらにはお城のようにファンタジックに仕立てられた、うかれ仕様のモーテルも結構多い。
もちろんそうした役割でも大活躍なのだが、実は韓国のモーテル、男同士や男1人でも宿泊できる、なかなか自由な宿泊施設なのである。
「カップルでもおひとりでも問題ありません。韓国人も普通に使っていますよ」。韓国のモーテルについて、仁川空港の観光案内所はそう答える。「2人以上でも、追加料金を払えば大丈夫でしょう」。
モーテルの宿泊料金は、1泊3万ウォン(約2300円)からとなかなかリーズナブル。支払いは前払いとなり、フロントで希望の部屋のランクを伝えれば鍵が手渡される。日本の多くのラブホテルのように途中外出できないなどのシステムはなく、チェックアウトの時間(一般的に昼12時)まで、自由に部屋を行き来できる。なお一部のモーテルでは、日本のラブホテルのように休憩料金での短時間利用も可能だ。
さすがにルームサービスなどはないが、中華料理屋のメニューが置いてあり、電話で注文しても構わない。モーテルによってはひげ剃りや歯ブラシ、コンドームなどのアメニティーが充実しており、冷蔵庫の中のジュース(通常2本だけ入っている)も無料で飲めるなど、そのサービスはちょっとしたものである。
先日、いかにもラブホテルというお城の形をしたモーテルに、男1人で挑戦してみた。
外観から想像するにどんなファンタジックな設備が、とドキドキしながら部屋に入ったのだが、室内はがっかりするほど普通。確かにベッドはダブルで、天井にはムーディーなピンクの間接照明が設置されているが、それ以外は特に違和感がない。海外の安ホテルにありがちな、いかがわしいマッサージを勧める電話がかかってきて……ということも全くなかった。
そのモーテルに滞在中、男性グループ2組にすれちがった。一組はスーツ姿の同僚っぽい2人で、もう一組はおじさん3人組。どう見てもカップルらしい雰囲気はない。
気になるのは、おじさん3人でダブルベッドに寝たのだろうか、ということだが、フロントに聞いてみると、「布団をお貸しし、床で寝ていただくことも可能です」との話、少し安心した。
安全な旅を求める人にはセキュリティー性の高い一般ホテルをお勧めするが、ちょっとした冒険心を満たしたいのなら、韓国モーテルにおもむき、男1人のワビサビを感じてみるのもアリだろう。
(清水2000)
ビジネスホテル風の落ち着いたモーテルもあるが、ピンクの電飾が施され、さらにはお城のようにファンタジックに仕立てられた、うかれ仕様のモーテルも結構多い。
この外観と「モーテル」という名から、多くの人はカップル専用のご休憩&ご宿泊施設を想像することだろう。
もちろんそうした役割でも大活躍なのだが、実は韓国のモーテル、男同士や男1人でも宿泊できる、なかなか自由な宿泊施設なのである。
「カップルでもおひとりでも問題ありません。韓国人も普通に使っていますよ」。韓国のモーテルについて、仁川空港の観光案内所はそう答える。「2人以上でも、追加料金を払えば大丈夫でしょう」。
モーテルの宿泊料金は、1泊3万ウォン(約2300円)からとなかなかリーズナブル。支払いは前払いとなり、フロントで希望の部屋のランクを伝えれば鍵が手渡される。日本の多くのラブホテルのように途中外出できないなどのシステムはなく、チェックアウトの時間(一般的に昼12時)まで、自由に部屋を行き来できる。なお一部のモーテルでは、日本のラブホテルのように休憩料金での短時間利用も可能だ。
さすがにルームサービスなどはないが、中華料理屋のメニューが置いてあり、電話で注文しても構わない。モーテルによってはひげ剃りや歯ブラシ、コンドームなどのアメニティーが充実しており、冷蔵庫の中のジュース(通常2本だけ入っている)も無料で飲めるなど、そのサービスはちょっとしたものである。
先日、いかにもラブホテルというお城の形をしたモーテルに、男1人で挑戦してみた。
外観から想像するにどんなファンタジックな設備が、とドキドキしながら部屋に入ったのだが、室内はがっかりするほど普通。確かにベッドはダブルで、天井にはムーディーなピンクの間接照明が設置されているが、それ以外は特に違和感がない。海外の安ホテルにありがちな、いかがわしいマッサージを勧める電話がかかってきて……ということも全くなかった。
そのモーテルに滞在中、男性グループ2組にすれちがった。一組はスーツ姿の同僚っぽい2人で、もう一組はおじさん3人組。どう見てもカップルらしい雰囲気はない。
気になるのは、おじさん3人でダブルベッドに寝たのだろうか、ということだが、フロントに聞いてみると、「布団をお貸しし、床で寝ていただくことも可能です」との話、少し安心した。
安全な旅を求める人にはセキュリティー性の高い一般ホテルをお勧めするが、ちょっとした冒険心を満たしたいのなら、韓国モーテルにおもむき、男1人のワビサビを感じてみるのもアリだろう。
(清水2000)
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