なんだか老子が好きだという20~30代の人が増えている。カシハラの周りだけなのか? と思って、ある書店の店員さんに伺ったところ、「過去の名言集や思想集を新しく書き換えた本が人気ですね。
難解に書かれていた解説が簡略化され、思想が読みやすく、わかりやすくなった上に、文字も大きくなったので一般の人でも読みやすくもなった」というお言葉が。
でもなんで今さら老子? 授業で習ったようなものがなぜ復活? なんだかモヤモヤしてきたので、周りの新しい老子ファンに、直接なんで好きなのかを聞いてみた。

すると新しいファンには2つの種類があるがことが判明!! 
一方は、風水占い派。有名な中国の富豪が老子をもとにした風水を広めていて、そこから老子を読むようになったというグループ。どちらかというと占いのような感覚で老子を読み始めたそう。宇宙と人生の根源的な不滅の真理を、老子の本でも説いていることから、その真髄を知るために老子ファンになったのだとか。
好きなものは探求するファンならはですねぇ。

もう一方は、節約エコ派。老子が言っている「足るを知る」という思想が、節約やエコにつながるんだそうです。文化人類学者でもあり、環境啓蒙家の辻信一さんの『スローライフのために「しないこと」』という本の中にも、老子の思想がスローライフやエコに通じると書かれているのだとか。

いやぁ、紀元前から言われていたことを今さらのように新しく感じるのも時代なのでしょうか。「いろいろな教えやマニュアルを教える本が増えすぎていて、みんな同じに見えてしまう。
それを上回るものをみんな探していて原点に戻って、行き着いたのが中国の思想家なのではないか?」というファンの声も。

それにしても人間の真髄が変わらないとしたら、なんのためにこの何千年はあったのでしょうかねぇ~。なんとなくむなしい気分に……う~ん。
(カシハラ@姐御)