夏の季節の完全防備といえば……。まず、日焼けオイルは必須。
あと、日傘もあるかもしれない。そしてサングラスをかけたら、これぞ準備万端。日焼けも眩しさも、念入りにガードしてみせる。

ただ、それも人間だけの話。表でグターッとうなだれているワンちゃんを見ると、どうにも申しわけない気持ちになってしまうのは私だけだろうか。

……と思っていたら、ワンちゃん用の夏対策グッズがあった。
「犬式会社ももち商会」では、「Doggles(ドグルス)」というサングラスとゴーグルを販売しているらしい。

この「Doggles(ドグルス)」とは、アメリカの犬用サングラスメーカーのこと。そして、これらのアイテムはアメリカの文化だからこそ生まれたと言っても過言ではない。
まず、アメリカではよく見るサイドカー。その助手席にワンちゃんを乗せることは珍しくないのだが、人間がゴーグルをかけているのに相棒の犬が裸眼だとしたら。風でドライアイになり、眼がやられてしまう恐れがある。

他にも、アラスカ州でよくある“犬ぞりレース”。その時の雪除けとして、ゴーグルは必需品。

そんなアメリカ文化の賜物として生み出された、サングラス&ゴーグル。日本国内でも、有意義な使い道はある。
たとえば、犬を助手席に乗せてドライブする場合。窓から顔を出しがちなワンちゃんの眼をガードする。
また、犬がフリスビーをキャッチしたり、走り回る競技の場合でも有効。

実は、ワンちゃんのサングラス&ゴーグル着用は、獣医さんも推奨しているらしい。というのも、高齢になると白内障の症状が表れるワンちゃんは多い。そこで、お医者さんから「サングラスをかけさせてあげた方がいいですよ」というアドバイスが、飼い主さんに与えられるのだ。
ただ、巷には“犬用サングラス”というのはあまりなかったりする。あったとしても、コスプレ用の安価のもの(セルロイドでできたような)だったり。


同社の代表である佐藤さんにも話を伺ったのだが、
「紫外線をカットできる犬用サングラス自体が少ないので、獣医さんもDogglesというメーカーを意識してアドバイスされているのかもしれません」

そんなDogglesのサングラスは4年前から、ゴーグルは8年前から発売されているそうだ。佐藤さんいわく、
「今年は、サングラスとゴーグルが妙に売れているんですよね。なぜか、昨年の3倍は売れています」
それも道理だ。なんたって、今年のこの異常な暑さ。それなのに無防備なワンちゃんを見ると、飼い主さんもいたたまれなくなるに違いない。

バリエーションは、カラーがピンク、ゴールド、シルバーとあり、サイズはXXSからLまでが用意されている。

価格は、サングラスが1,890円(税込み)。ゴーグルは、通常タイプが2,310円(税込み)。レンズを交換できるタイプが2,730円(税込み)。

ちなみに、サングラスとゴーグルには違いがある。
ゴーグルだと横の部分もふさがれているので、紫外線を完全シャットアウト。ほこりや風からも防御する。

一方、サングラスだと横からの紫外線をカットすることはできないが、ワンちゃんにとっては装着しやすい。デザイン性も秀でている。

どちらもいいが、自分のファースト・インプレッションとしてはゴーグルが気になる。『傷だらけの天使』のオープニングのショーケンみたいな、男の子好きするカッコよさがあるからだ。
(寺西ジャジューカ)