個人的にもっとも気になっていたのは、自らが投票した人生初の推しメン、市川美織が何位かということ。でもあまりにも早く、その時がやってきてしまう。結果、58位。うえぇぇっ! ひ、低い! 思わず立ち上がりそうになったけど、恥ずかしいので我慢した。記者席だったし。
まさかの結果に呆然としている中、続々と順位が発表され、一喜一憂するファンたち。多田愛佳(52位)が「私のためにCDをたくさん買ってくださって、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謙虚なコメントをすれば、会場中のあちこちから「そんなことないよー!」と歓声が沸き、小林香菜(41位)の名前が呼ばれると、彼女のトレードマークでもあるネギを振り回して狂喜乱舞。32位からのアンダーガールズで続々とSKEメンバーがランクインした時は、「うぉぉぉっ??」という雄叫びが何度も響いた。SKEに対する声援はAKBよりもかなり大きく感じられ、その人気のほどを強く実感。特に大矢真那(27位)がスピーチの最後でマイクを口元から離し、「ありがとうございました!」と地声を響かせた時は、中盤まででもっとも武道館が熱く盛り上がった瞬間だった。
16位以降でいちばん会場がどよめいたのは、10位の発表。
峯岸みなみ(14位)のコメントでは、僕もついに号泣(全文は最後に)。記者席でもすすり泣いている人がけっこういました。峯岸さん、超スピーチ上手。河西智美(12位)の「去年の総選挙が終わったあとの握手会では、ファンの方に『ゴメンネ』って言われて、たくさんの人を泣かせてしまって。自分だけの順位じゃない、これはファンの人にも大切な順位なんだって思って、本当に申し訳なかった。でも今年はみなさん、『おめでとう』って言って下さいますか?」とのスピーチに、会場中から「おめでとう!」と盛大な声援が送られたシーンも、たまらなかったなぁ。
総選挙は大島優子が1位に返り咲き、会場の盛り上がりは最高潮に。そのステージを見ながら、昨年の総選挙後、ライムスターの宇多丸さんが「あれは残酷すぎる! でも面白い! でも残酷すぎる!」とラジオで語っていたことを実感した。
ちなみに会場では、司会の徳光さんがメンバーへの想いをなぜか575の俳句にして発表し、テレビ生中継のCM時間を繋いでいました。「はやくー!」とファンに急かされながらもめげることなく詠み続けた句がすべてアドリブなのだとしたら、結構すごいと思う。
そして帰り際に感じていたのは「もしも超がんばって市川さんに1000票くらい投じられたら、永尾まりやを抜いて39位にできたのに!!」という悔しさでした。1000票=160万円くらい? ……無理だなぁ。
[感動的だったスピーチ5選]
●市川美織(58位)
「私を応援してくださったみなさん、AKBを応援してくださっているみなさん、本当にありがとうございます。私はずっと、フレッシュレモンはもう……みなさんに飽きられてしまっているんじゃないかってすごく不安だったんです。でも、順位は下がってしまいましたが、私を笑顔で応援してくださるみなさんがいる限り、私は、フレッシュレモンであり続けたいと思います」
●大矢真那(27位)
「今年もここに立たせていただき、本当にどうもありがとうございました。
●増田有華(26位)
「投票してくださったみなさま、今日まで自分の身を削り、支えて下さったみなさま、本当に、長い間ありがとうございました。順位は去年よりも下がってしまいましたが、私なりに、この順位から見える景色は、去年よりも素晴らしいものになると思います。この景色を無駄にすることなく、みなさんがくれた一票一票を大切にし、みなさんと一緒に見て行きたいです」」
●梅田彩佳(16位)
「今日までとてもドキドキしていて、それが握手会で伝わったのか、ファンの方に『梅ちゃん、ファンを信じてください』って言われました。ハっとしました。申し訳ない気持ちと、ありがたい気持ちがこみ上げてきて、この票数だけ私を信じてくれている人がいるんだと思うと、本当にうれしく感じます。これからもこの芸能界でがんばっていく間に、悲しいことも苦しいこともたくさんあると思いますが、たとえ苦しいことが100%のうち99%だったとしても、たった1%、うれし涙を流せることがあるなら、私は前を向いてがんばります。だから、これからも私の足跡を見ていてください」
●峯岸みなみ(14位)
「順位は気にしてないって言って、いつも平気なフリをしていましたが、いつも頭の中で描いていたのは、ひとつでも高い順位でステージに上がり、うれし涙でぐちゃぐちゃになる自分でした。
(田島太陽)
なお6月6日発売の「anan」(表紙は大島優子!)より、AKBメンバーが私服を公開する連載が始まり、取材と原稿を担当しています。ファンの方はぜひ買ってね。