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「研究材料にあなたの精子が欲しいの」77歳・筒井康隆の初ラノベ

精子の描写に関しては一切隠したり伏せたりしません。全編に渡ってしっかり陰茎握って精子しごき出して採取します。
ビアンカに抜かれる男子のセリフがまたいい。
「何だかぞくぞくして。あ。君に恋する気持ちの、湧きあがるこの、砂漠。ずらずらと雪崩のように。跳ぶ。跳ぶ。寂しくて、侘しくて。原始的な。せつせつとぼくに訴えかけてくるこの何かの。深い深い。一瞬の花。もうあの。この開くような。け」
いいなあ。「け」。
官能小説とは違うので、ビアンカが軽くキュートなのもいいんですよ。「嫌いな男のペニスなんて、箸でつまむのもいやだもんね。」とか言っちゃうあたり、なんともライトでかわいいじゃないですか。

後半未来の地球をまもるために、彼女の生殖への興味を利用して新しい生物を開発。一気にSF展開になだれ込みます。単に奇をてらって精液を採取しているわけじゃないんです。
加えて、女の子の方のエロ描写はほとんどありません。パンツを見せたりはしますが、それはビアンカが機械的に精液を搾り取るため。まあそこに興奮するかと言われたら、ぼくはするけど。
ビアンカが、自分は生理の日だから卵子を保存しておいて、塩崎の精子とシャーレに混ぜて入れて観察しよう、なんていう発想をしちゃうのもなかなかクるものがあります。
さあ、これで萌えられるでしょうか。

メタ的にライトノベルにメスを突き刺している部分も楽しむことができます。
そもそも「ライトノベルってなんだ?」と問われると、答えがないんですよ。...続きを読む

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