安い時給にもめげず、どんなご主人様にも愛想を振りまき、日々忙しそうにご奉仕しているメイド喫茶のメイドさんたち。そんな彼女たちだが、「自分には向いていない」と気づき、辞めていく子も少なくない。
では、いったいメイドに向いている子ってどんなタイプなのか。現役メイドさんに聞いてみた。

「あんまり友達には話したくないバイトです」と新米メイドさん。興味本位で始めたようだが、なかなか馴染めず、詰まらなそうな姿に見える。また、メイドというバイトに後ろめたさを感じてしまっているのも残念。
「人見知りが激しくて、なかなかご主人様と話が弾まない」とこぼすメイドさんにも会った。確かに、ちょっと暗くて、いろいろ話題を出しても話が続かず、沈黙が漂ってしまった。うん、明らかに二人ともメイドには向いていないと思った。

他方、キャリアが長く、明るく元気なメイドさんに向いているタイプを聞いてみると、
「ご奉仕(仕事)だということを忘れて、ご主人様といっしょに自分も楽しめる子」という。逆に向いていないのは、
「暗い、喋らない、人見知りする子」――納得です。

外見はどうか。
「顔やスタイルがいいに越したことないけど必須ではない」
あくまでうまくご奉仕できるかが大事。
ただ、こんなこともある。
「太りすぎは合う制服が少ないし、可愛くない」
実際、面接に来た子の中で、あまりにデブなため制服が着れないということで、不採用になったケースがあったそうだ。何事にも限度というものがあるのだ。

メイドは外見よりも性格が大事とはいえ、真面目過ぎるのも続かないという。
「真面目な子は店長に怒られたとき、折れやすい、凹みやすい。それで悩んでしまって辞めていく」
やっぱり、年頃の女の子ってデリケートで扱いが難しいわけだ。

ところで、メイドと言えば接客要素だけでなく、アニメ、アイドルのコスをしてゲームやダンスや歌などのパフォーマンスも重要。そこで、アニメのコスをしていたメイドさんは向いてるタイプをこう分析する。
「やっぱりコスを楽しめるタイプじゃないかな。そういう自分の大好きなコスを着てゲームやダンスを全力で楽しめる子がいいと思うよ」
「ブリブリのイメージが強いと思うけど、そういう子はがりではなくて、私みたいに自分のなりたいキャラを貫きつつ、楽しいおしゃべり好きのメイドもいる」
ちなみにそのメイドは格闘ゲームに出てきそうな女性ファイターっぽいコスをしていた。いろんなコスがある。

さらに、ゴスロリ系のコスをしていたメイドさんからこんな話を聞いた。

「アイドル好きのメイドは基本ナルシスト。でも正当なメイドはM女なんじゃないかなぁ。だってご主人様の前で屈するわけだから」
そう、若くてカワイイ女子が男の前でへりくだるっていうのが快感なのだ。つまり、メイドに向いているのはマゾ的な喜びを味わうことが好きで、ご主人様はメイドを顎で使うサド的なタイプ――とこんな見方もある。

こういうシチュエーションを手軽に味わえるのはメイドならではで、たとえば高い料金を払うキャバクラの女の子は必ずしもそうではない。お客のほうが下心があってキャバ嬢に気を遣い、キャバ嬢はそれに甘えているといった光景が珍しくないのだ。擬似恋愛の駆け引きで巧みにお客を操るのがキャバ嬢だから。

結論として、
・人見知りしない明るい性格
・ご奉仕を楽しく感じる
・アニメ、アイドル大好きナルシスト
・ちょっとM系
といった要素がメイドに向いている条件であると思われる。

メイド喫茶に行く機会があったら、是非メイドさんたちの性格を観察してみてほしい。いろんな子がたくさんいておもしろいですよ!
(羽石竜示)
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