どん兵衛などのカップうどんには関東風と関西風があるという話を聞いたことがある人も多いでしょう。関東風の濃口醤油のつゆと、関西風のダシの効いた淡口醤油のつゆですね。
関東の醤油文化と関西の醤油文化の違いからこのようになっています。

他にも意外な商品が、地域によって味が別れていることをご存じでしょうか?

セブンイレブンで売られている「セブンプレミアム たっぷりだれで食べれる みたらし団子」も売られている地域によって味が異なっています。全国どこでも同じものが手に入ると思われているコンビニのプライベートブランド商品でも、違うものを売っているのです。

みたらし団子の団子部分が違うわけではありません。タレに入れるダシが違います。関西は昆布ダシを、関東の物はアゴ(飛び魚)ダシを使っています。そしてほとんどの地域が関東と同じなのですが、九州だけアゴダシを使っていても、他と比べて少し甘くなっています。

このように、関西風、九州風、関東(その他地域含む)風の3種類があります。関西は確かに昆布ダシ&淡口醤油文化です。九州はアゴダシ文化で、醤油が甘いことでも有名ですが、みたらし団子のタレも他より甘くしているのですね。関東はアゴダシ文化というよりはカツオダシ文化ですが、九州のものから甘みを若干抜いたものということなのでしょう。それぞれの地域の食文化に合わせてデザートの味を変えるというのは、考えてみれば当たり前のことです。
でも、それを全国一律で販売するのが基本のコンビニプライベートブランドでやるというのはかなり驚きですね。

早速食べ比べといきたいところですが、現在店頭では「温めて食べるみたらし団子」に切り替わっているようです。おそらく寒い間限定でしょう。
ちなみに「温めて食べるみたらし団子」も北陸、中京、近畿、徳島ではたまり醤油を使ったタレを使い、その他の地域では濃口醤油を使ったタレに分かれています。春になるまでは、こちらの味比べをしてみるのもいいでしょう。
(杉村 啓)
編集部おすすめ